「(い、勢いこんで学校まで来ちゃった…)」「あれ?先輩?」「あ、」「聞きましたよ、園芸部に入ったそうですね。」「あー…、色々あって。」「知ってます。」「そっか。…ごめん、ちょっと今日は用があるから。」「あ、すみません。」「いや、見回り頑張って。」「ありがとうございます。」「――…紫桐先輩!」「レンリ?」「あの、昨日の、返事…なんです、けど…!」「…落ち着け。」「は、はい……………すみません。」「いや…、」「改めて返事をしようと思って、学校まで来てしまいました。」「…そうか。」「…ボクは先輩のことは嫌いじゃありません。でも、好きでもありません。」「…っ」「……たぶん、愛してるのかもしれません。」「!」「初めてなのでハッキリと断定はできませんけど、先輩と一緒にいたいと思います。これだけでは返事になりませんか…?」「っ、充分だ。」「(わっ?!だ、抱き締められてる?!)せ、先輩…。」「もしレンリの感情が違ってたとしても、俺を好きにさせる。そうなるよう、努力する。」「…あなたって人は…(なんでそう恥かしいことを平然と言うんですか。)」「…レンリ、好きだ。」「……もう、知っています。」(黒豹と羊飼いの恋)Prev Novel top Next