「(結局、学校休んじゃった。…なんかなぁ…。)」「連里?どこか出掛けるの??」「あ、うん…ちょっと散歩してくる。」「大丈夫?昨日もあんなことあったのに…、」「ヘーキだよ。」「…気を付けるのよ?」「うん、分かってる。」「(――…平日でも駅って混むんだ。人多すぎて酔いそう。)」「あ!親友ちゃんやん!!」「?…なんだ、隠岐先輩か。」「ちょ、酷っ!なんだって何や!!せっかく声かけてやったんに!!」「頼んだ覚えはないけど?」「クソッ、何やのん?昨日殴られて怪我した言うとったから心配したんに、損したわ!」「…心配してくれたんだ。」「…何やその在りえへんもの見るよーな目は。」「いや、アンタらってスズしか興味ないと思ってたからさ。」「あんなぁ…知り合いが怪我した聞いたら心配くらいするやろ、普通。ワイらかて無視する程落ちぶれちゃおらんぞ。」「ふぅん…。」「……ホンマに何かあったんか?」「え?」「何時もより毒がないやん。ツンツンしとらん親友ちゃんって怖いわぁ。」「………余計なお世話ですよ。」「そや!溜まり場に来ぃへん?ガッコ休んだんやろ?」「…まぁ。」「よぉ分からんが落ち込んどるみたいやし、ワイが奢ったるわ。」(憂鬱の羊飼い、狼の巣に行く。)Prev Novel top Next