「――――…うっ、」「! レンリ。」「…あ、紫桐…先輩…?」「大丈夫か。」「え、あ…はい。……ここは…保健室?」「あぁ。」「あの人たちは…?」「俺がレンリの分までやり返しておいた。」「そう、ですか…(顔痛っ。)」「触らない方が良い。血が止まったばかりだ。」「…すみません。ご迷惑おかけしました。」「いや、元は俺のせいだ。」「そんな…、」「巻き込むと分かってて、レンリに声をかけた。だから俺の責任だ。」「…何故とお聞きしても?」「…………最初は花壇を直してる姿を見て、珍しいヤツだと思った。花壇を世話するヤツなんていなかったから、気になった。」「……。」「会ってみたらレンリは俺を怖がらない。それに、お前といると落ち着く。他人と居ると何時も感じる苛立ちやザワつきが起きない…植物みたいなヤツだと思った。レンリと一緒に居たかった。」「…なんだか、告白みたいですよ。」「みたいじゃない。告白だ。」「冗談……ではなさそうですね。」「あぁ。」「ボクは先輩が思うほどイイ人間ではありませんよ。口も悪いし性格も悪い、女らしさも少ない。」「そんなもの関係ない。全部、レンリだ。」「……先輩、少し時間をください。」「急がなくて良い。答えが出るまで、俺はずっと待つ。」「…ありがとう、ございます…。」(黒豹の想いと戸惑う羊飼いの心。)Prev Novel top Next