「それじゃあお昼行ってくるね!」「ん、頑張って。」「うん!」「(…なんか娘が結婚する父親の気持ちが分かったかも。)さて、どこに行こうか…。」「連里ちゃん、ご飯一緒に食べる?」「あー…、お誘いは嬉しいけど、今日は遠慮しとくよ。」「そう?いつでも声かけてね!」「うん、ありがとう。」「…先輩、連里です。」「……どうした?」「いえ、その…お昼をここで食べてもイイですか?」「あぁ。」「すみません、お邪魔します。」「紅茶、飲むか?」「お願いします。」「…何かあったのか。」「……大したことじゃないんですけど、手のかかる親友が自分で立ち上がるようになったんです。頑張って欲しいって思うのに、寂しくて嫌だなって…。」「仲が良いんだな。」「…家族同然ですから。」「昼でも放課後でも、好きな時に来ると良い。」「……先輩って優しいって言われません?」「そう評価されたのは初めてだ。」(小さな寂しさ、大きな優しさ。)Prev Novel top Next