「姉さん、いらっしゃーい」
「久しぶり、元気だったー?」
「元気も元気、今日は張り切ってメイクしちゃったわ」
「あら、あたしもよ。透ちゃんもこんにちは、随分別嬪さんになったわねー」
「こんにちは伯母さん(本当に美形男子がいる…)」
「………」
「………」
「とりあえず立ち話も何だし上がってちょうだい」
「そうね、そうしましょうか弓弦」
「そうだね、母さん。お邪魔します」
「じゃあ透はお茶入れてきてね。…それにしても弓弦くん、大きくなったわねぇ。写真で何度も見たし電話で聞いて知ってたけど、こんなに立派になって叔母さん嬉しいわ〜」
「(…とりあえず緑茶でいいかな)」
「どうぞ、粗茶ですが」
「ありがとう、透ちゃん」
「ありがとうございます」
「あら〜、このお茶美味しい!淹れるの上手ねぇ」
「そうなの、透ったら誰に似たのかお料理とか家事全般が得意なのよー」
「へえ、すごいですね」
「いやいや、本当、人並み程度しか出来ませんから」
「…それで、聞いてるかもしれないけど透ちゃんとうちの弓弦の許婚の話を正式にしたいって思って今回は来たの。どうかしら?」
「いえ、その、どうと言われましても…まだ会ったばかりですし…」
「そう?母親のあたしが言うのもアレだけど、うちの弓弦は顔良し、性格良し、頭も良しの優良物件だと思うんだけど。旦那に似て一途だし」
「はあ…」
「姉さん、ここはやっぱりお互い知る期間が必要かもしれないわ」
「そうね、それは必要かもね」
「弓弦くん、来年からこっちの学校に通うんでしょ?どうせなら、うちから通ったらどうかしら?そうすれば姉さんも安心出来るし、うちも共働きだから透一人にならなくて安心だわー」
「いいわね、それ。弓弦はどう?」
「叔母さん達が良ければ構いません」
「だって」
「こんなカッコイイ子が来るなら大歓迎よ〜。ねっ、透?」
「えっ?ええ?」
「はい決定、来年からよろしくね弓弦くん。うちの旦那にも話しておくから、気兼ねなくいらっしゃいな」
「はい、ありがとうございます」(なにがどうしてこうなった。)Prev Novel top Next