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  ハッピーエンドルート


「はあ〜……かっこいい」

「あの子、また言ってる」
「ふふっ」

手配書を眺めながら呟くと、ナミとロビンに笑われた。だって、かっこいい。手配書を見た時、ズバーっと雷が落ちたみたいだったもん。これはきっと一目惚れってやつだった。…から、

「おい黒足屋、俺はパンは嫌いだと」
「うるせェ!レディたち優先だバカヤロウ!後でおにぎり作ってやるから待ってろ!」
「チッ……」

まさかまさかまさか、同盟なんてことになって同じ船に乗れるなんて思いもしなかったのだ。(ルフィにとりあえずありがとうを言ったら、よくわかんねえけどいいぞ!と返事をされた)
手配書と本物の彼を何回も見比べる。もうこの行動も数十回目な気もするけれど、やっぱり本物は、もっとかっこよくて。

「…好き嫌い言ってるシーンをかっこいいって言えるんだから、相当よね」
「可愛いわね」

うっとりしてしまう。
写真で見ても分からなかった身長の高さと足の長さ。あれはもうモデルの域。能力も強くてかっこいい。顔は言わずもながな……。

「今日こそ何か話せたの?トラ男と」
「そそそそんな恐れ多い!!」

じゃあ今行くの!とニヤニヤとナミに肩を押されるも、足で必死にブレーキをかける。心臓がもつわけがありません。不可能です。

「くだらねェ」
「な、ゾロ!くだらなくないもん!」
「ぎゃあぎゃあ騒ぐな、うるせェな!」
「何よ!筋肉バカに言われたくないッ」
「あァ!?」

そこに通りかかったゾロに小さく言い放たれて、ムッと言い返す。べーっと舌を出してやると、ぎゅうっと頬を掴まれて引っ張られた。

「おいくそマリモ!!ニナちゃんに何してやがる!!」
「ぐる眉には関係ねェだろーが!」
「レディの敵は俺の敵だクソ野郎!!」

サンジの声がして、ゾロの喧嘩思考がそっちに向いたからか、頬から手が離された。まあ、ゾロだって考えている男なので、そんなに強く引っ張ってきたわけじゃない。ヒリヒリはするけどね。
でもくだらないって酷すぎるっ
…私はこんなに

「オイ」
「こんなに、ローさんに」
「…オイ」

2回目でようやくその声かけに気がついてびくりと肩を跳ねさせる。
この素敵な低めの声は、もしかし、て。
斜め後ろからのその声に、ギギギと首を回すと、やはりその声は、ローさんその人で。帽子が影になっているけれど、金色の輝く鋭い瞳が私を見下ろしていた。

「っ…は、い」
「…赤くなってるぞ、」
「へっ」

「頬」

すり、と頬を撫であげられる、感触。
その指が刺青が施された長くてすらっとしたローさんの指であることに気づくのにしばらく時間が必要だった。ああ、金色の瞳が綺麗だなとか、関係ないことを考えて、気を紛らわせて、大丈夫だと、返事を…………
できるわけがないッ

「っ〜〜〜」
「、オイッ」

私は羞恥心が爆発しそうで、その場から逃げ去ってしまった。そもそもあんなに近くでローさんに声をかけて貰えたことも嬉しすぎてどうにかなりそうなのに、私の頬に、ローさんの指が、触れ…っ
バタンッと女部屋に入った途端、腰が抜けてしまった。

「………かっこ、いい」

好きで好きで、心臓がもたないよ。









「………トラ男、あんたわざとね」
「さァな。」








ハッピーエンドルート








実はもうすでに



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杏さんよりキリ番リクエスト
ロー夢でした。
オールドフラワーとかmy dearとかとは違う夢主で書いてみました。実はローは既に夢主に目をつけていて、じわじわと攻略していこうとしている、という感じを目指して。ただ、しれっとやるので、夢主気づかず…という。両片思い的な甘さで。
いかがでしたでしょうか?
リクエストありがとうございました!

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