17　好奇心の時間　another

レモン煮オレを買って部屋でゆっくり飲もうとしたらみんな(男子)が何やら面白そうなことをしていた。


「お 面白そうな事してんじゃん」

「おまえクラスで気になる娘いる？」

「…うーん 気になるのは奥田さんかな」

「お 意外なんで？」

「だって彼女怪しげな薬とかクロロホルムとか作れそーだし。俺のイタズラの幅が広がるじゃん」


なんて言いながら奥田さんがクロロホルムとか激辛○○とか激苦○○を作っているところを想像する。俺の七つ道具が潤いそうだ。


「……絶対くっつかせたくない2人だな」

「ん？くっつかないよ 気になるのは奥田さんだけど…好きな娘は別にいるよ」

「それってなまえさんか？」


殺せんせーがみんなのランキングをメモして逃げたので男子会議は解散しいつもの暗殺になる。それに紛れてレモン煮オレをの飲み直しに自動販売機に来たらなまえちゃんがいた。コーヒーを飲めないと言っていた彼女の手にはコーヒー牛乳。甘ったるいコーヒーとコーヒー牛乳は一体何が違うのだろうか。すると、俺に気が付いたなまえちゃんが振り向く。


「カルマ君」

「あれ？コーヒー飲めないんじゃないの？」

「このビンのコーヒー牛乳は特別！美味しいもん！」


「ふーん」と返事一つ。俺ははレモン煮オレを購入し直ししてなまえちゃんの隣に座る。なまえちゃんはのぼせているのか頬が少し赤くて色っぽい……って俺は何考えてんだ！！！みんなが変なこと言うから！！！
すると、なまえちゃんが俺の手元をじーっと見ていることに気づく。


「ん？どーしたの？」

「い、いや…よくその煮オレシリーズ飲んでるなぁって」

「あ、これ？このシリーズ俺好きなんだ。飲む？」

「え、あ…ありがとう」


流れで進めてしまったけどなかなか飲まないなまえちゃんに俺はやってしまったか？と少しだけ焦る。昼間の事件から妙に避けらていたようなのでこうやって話せたことが嬉しくて調子に乗ってしまった。
少し動きの止まっていたなまえちゃんはそっとレモン煮オレを飲む。


「あっまー」

「あはは、この甘ったるいのがクセになるんだよ」


想像以上の甘さだったようでなまえちゃんは眉間に皺を寄せてなんとも云えない表情を作っていた。


「もう終わっちゃうね」

「なんかいつも通りな気もするけどね」


男子と女子の叫び声が聞こえる。女子も暗殺しているのだろうか。
レモン煮オレを一口飲む。…あ、間接キス……何考えてんだ俺



(色々あったけど楽しかったね)
(そだねー)