ふたりで歩んでいく未来


10月10日。
俺が生まれて、父ちゃん、母ちゃんが死んだ日。
まぁ、これも漸く最近知ったんだけどな…父ちゃんと母ちゃんの愛を生まれたこの日に貰っていた。それは俺にとってすごく嬉しいこと。なまえから愛を教えてもらった俺だからこそ分かる今の想い。


「カカシ、お祝いしてくれんのは嬉しいけど、人ん家に来た時くらいマスク脱げって」


元第七班の担当上忍。はたけカカシ。俺の父ちゃんと母ちゃんに線香を挙げて、俺の誕生日を毎年祝ってくれる人物。俺の素性を知っても尚シカマル同様俺を受け入れてくれた人物。まぁ、初めこそ多少の警戒はされたけどな、


「で、どうなんだ?」

「あぁ、順調だ」

「そうか、しっかりとなナルト」

「わかってる。あ、そうだ。カカシに頼みがあるんだけど、」

「ん?なに?」

「この子の名前をカカシさんにつけてほしいんです」

「なまえ」


俺の言葉を付け足すように控えめに言うなまえ。大きくなってきた腹を撫でながらキッチンから顔を出す。その表情はもう母親の顔。


「おい!いいのか?俺なんかでナルトとなまえで考えないの?」

「あぁ、俺の名前は、エロ仙人が付けてくれた。エロ仙人は父ちゃんの先生。俺の先生はカカシだ!…だから、お願いしたいんだ。頼めるか?」

「カカシさんほど忍の才がある方はいません。お願いします」

「ちょっとなまえまで」


俺に家族が出来て、家族が増える。こうして木の葉の意志は受け継がれ火の意志が強くなる。俺は、漸く三代目のジジイの言う家族の意味を知りそれを守ることの意味を知った。



(まず、子どもは男?女?)
(まだ、わかんねーんだ)
(え、)
(逢ってからの楽しみにしてんだ)
(あー、なるほどね、)


なまえに出逢い俺は変わった。守るべきものを知りその守るべきものを守る。なまえのお陰で俺は皆に認められ火影になった。

なまえと俺ふたりで歩んでいく未来はきっと――――ー






*ふたりで  end




あとがき

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