ふたたび


ふわふわとした浮遊感。地に足のつかない感覚。久しぶりの感覚に私は眉を顰める。


「死にかけたんだって〜?」

「少しだけ大きな怪我をしただけよ」


相変わらずへらへらとした表情の読めない彼は私をこの世界へ間違って連れて来たというノア。久しぶりだというのにノアは何が可笑しいのかくつくつと始終笑っている。
ナルトと仲直り(?)したばかりだけど、彼の態度にだんだんと腹が立ってきた。


「まぁ、そう怒らないで?もうすぐなんだよ」

「っ、もうすぐって……いつまで?」

「ん〜、出来るだけ早く!……もうね、向こうの身体が限界なんだよ」



ノアの言葉に私の感覚は麻痺する

こんな現実ではない世界で感覚なんておかしな話だけど

決断しなければいけない

私の人生の分岐点はすぐそこに




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