操り上手な貴方に最高級の拍手を贈ろう | ナノ

要はね、拍手に心が篭ってないんだよ。
例えばホームルームなんかで、なになにさんが賞取りましたーなんていうとき、一応形式だけの拍手はするでしょう?
ぱちぱちぱちはいはいよかったですね、っていうような、つまらなさそうな拍手。
春なんかはすごく心の篭った、っていうか表情に滲み出ちゃうくらい善い拍手するじゃん。
いや、要さんも勿論表情に出ちゃってますけどね?
面倒臭いって。
後ろから見ててもわかっちゃうんだから、隣の席の方とかハラハラして気が気じゃないと思うよ。
拍手されてる本人だってそんな要見たら、塚原さん、目が死んでますけど……?って喜びの涙から悲しみの涙に色を変えて泣いているのに、要はさらに気付かずに適当な拍手するんでしょ。
そんなふたり、目も当てられないよ。
要だって嫌じゃない?
例えばお母さんと正式にお付き合いできるようになりましたって報告してるのに、へーそうなんだーよかったですねーなんて適当な拍手されたら。
あ、でもこの場合はこの禁断の恋を応援していいのか……?っていう戸惑いのせいかな。
大丈夫、俺は応援するから。
要が本気の愛を見せてくれるならね。
ちょ、本気で怒らないでよ。
ほんの冗談なんだから。
落ち着いて、要さん。
ね?


操り上手な貴方に最高級の拍手を贈ろう

(君が構ってくれるから、ついつい怒るふりをしてしまう。君が笑ってくれるから、ついつい激昂したふりをしてしまう。悪い癖)

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