9、悩む(02→04)

「ぬーいぬーい」

窓から誰もいない外へ呟いてみる。

ぬいぬい。

不知火一樹。

オヤジっぽくてちょっと横暴だけど頼りがいがあって何だかお父さんみたいで好きだった。

けど最近は何か違うらしい。

今までぬいぬいの事考えると温かくなるだけだったのに今は胸がぎゅうっと痛くもなるし
無意識にぬいぬいの事を考えている数も増えた。

何が変わったんだろう。

「ぬーいぬーい」

意味無く空に呟いて、

目を瞑ってもう一度
何が変わったのか考えてみる。

分からなかった。


「……一樹」

ぽつりと呟いた名前に変わったモノが何か分かった気がした。




*悩む



この後ぬいが恋愛感情の好きだと気付いてそしてまた悩む翼。

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