4、懐かしむ(07+04+月子)
窓から外を見ていると偶然、月子と一樹が一緒に歩いている姿を見つけた。
生徒会の話をしているのかプリントを二人で見ながら話している二人を見て
無意識に緩む口元に気付いて少し笑う。
ちょっと前の俺ならこんな反応はしなかっただろうに
あんなに一樹を嫌っていた自分のことだ、
気分だって最悪になっていたはずだ。
もしかしたらこうやって眺めたりすらしないんじゃないだろうか。
でもそんな俺が居たからこそ、今の俺が居ることも事実で、
なんてそんな事を思っていると
ふと呼ばれる声が聴こえて見れば二人が俺に気付いた様で手を振っていた。
それに手を振り返す。
ふわりと温かくなる気持ちにまた無意識に口元が緩んだ。
*懐かしむ
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