ミケだけなんてズルい。
残夏がミケにちょっかいを出しているのを俺はいつもそう思っていた。
大体残夏は俺の恋人な訳だし、あのボジションは普通俺でしょ、まったくもう。
そうやって思えば思うと無性にイライラする
堪えきれずにガタリと席から立って残夏に近づいた。
「レンレンどうしたの〜?」
ミケにくっついてる残夏の手を掴むと此方を向く残夏に少しイライラが治まる。
「いや、ちょっとね」
そう言って笑ったらきょとんとしていた残夏がふと俺が握っていた手を握り返してきた。
「レンレンこっち来て」
「え、え?」
引っ張られて来たのは、残夏の部屋だった。
実は残夏の部屋に入ったのこれが初めてだったりします。
残夏が先に部屋にあるソファーに座るとぽふぽふと自分の横のスペースを叩く。
多分ここに座れって意味だろうと解釈して残夏の横に座った。
「レンレンボクとそーたんが仲よくしてるの嫌でしょ〜☆」
にんっ、と何時もの様に笑う残夏
……え、視られた?
うーん、どうせ視られるなら正直になっちゃおうかな?
なんて、
俺にそんな勇気は無いし、
残夏は確かに人の思ってる事が視れたりする
けどそれは何時もって訳じゃない。
それでも残夏は視えてなくてもワザと視えてる素振りをしたりもする。
今回がどっちなのかは俺には分からない、
ただ、これは我が儘だって事は分かってる。
嫉妬だって事も分かってる。
「レンレン言って?」
今言おうとしてること。
ふとそう言ってたまにしか見れない灰色の瞳が俺をを見る。
ぐっ、と自分の拳に力を入れてから口を開いた。
「…いや、さ、俺だって残夏とイチャイチャしてたいし?
それに…その…」
抱きたい、
までは、やっぱ言えませんよ。
だって、引かれたくないじゃん?
…嫌われたくないじゃん。
「……レンレン。」
「……え」
不意に残夏の顔が近づいてきたと思ったら一瞬、
ちゅっ、と軽い音と自分の唇当たる柔らかいもの。
数秒経ってやっと残夏の唇だと理解出来た。
フリーズしかけた頭を無理やり再起動させて残夏をみると何時も通りの残夏がいる。
「レンレン顔真っ赤〜」
クスクス笑う残夏に呆気にとられる。
残夏が何をしたいのかさっぱり分からない、
それどころかさっきのキスのせいで理性が危うい。
「ねぇ、レンレン?」
「何?」
ぎゅうーと俺に抱きついてくると必然的に上目遣いにやる視線にドキドキする。
「…ボクのこと…抱いてくれる?」
その言葉を聞いて本当に残夏には敵わないなと頭の隅でつくづく思いながら俺は残夏お言葉に甘えようと残夏を抱きしめたのだった。
*君には敵わない
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連残好きだよもっと増えておくれよ。
って事で連残です。
このまま続けたら裏に突入しちゃうのでブチッと斬りました←
押しの強い残夏お兄さんも好きですっ!