02 鍵探し


「…あ!あった!」

探すこと約…何分だ?
とにかく探しまくってやっと鍵を見つけた。

「お疲れさまー、よかったねー見つかって。」

全く手伝わずに近くにあった岩?に座っていたチェシャがパチパチと拍手してくる。

無性に腹立たしい。

「睨まないでよー、元々悪いのは森澤くんじゃないかー」

けらりと笑って言われると本当のこと…いやいや、俺は悪くないぞ!

大体あんな入り方したら誰だって分かんないって!

だって一瞬でこっちに来たっぽいし!

自分で最初に何で転けたかも分からなかったんだぜ?!

見つけきれただけで褒めて頂きたい!

「本当にお疲れさまだなー、休む?」

「いい。そんなに柔じゃない。」

「そう?じゃ、しゅっぱーつ!とその前に、はい、これあげる」

くるん、と回ると俺の手を取って何か紐らしき物を置く。

「…?」

「鍵、それに通して首にでも掛けときなよ?」

成る程、無くさないようにって事か。
ならば有り難く使わせてもらおう。

首に掛けると小さくチャリンと鳴った。

「出来た?」

「おう、」

「じゃ、再度しゅっぱーつ!」





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