トランプ(アマイモン+燐+志摩+雪男)



「兄上」

「何だアマイモン。」

「暇です。」

「私は忙しいな。」

言い終わるか終わらないかくらいにまたゲームをし始める兄上。

「兄上、では遊びに行ってきます。」

「ああ」

それだけ言う兄上。
どれだけあのゲームとやらは面白いのか僕にそれだけ興味がないのか、僕は兄上ともっと話をしたいのだけれどしょうがない。

遊びに行くと言ったのだし街に行くことにした。


「…暇です。」

街に出てもすることも無いから結局ブラブラしているだけ。

全く楽しくない。

だからと言ってやっぱりすることも無い。

仕方なくまたブラブラと街を歩いていると見覚えのある顔が視界を掠った。

「奥村燐!」

見つけてからすぐに走って奥村燐の前に立つ。

「ぅおッ!?」

最初に驚いたかと思ったら何だと言わんばかりにボクを睨んだ。

けどそれを無視してズカズカと奥村燐に近づいていき逃げたいように腕を掴んだ。

「奥村燐、遊び相手になって下さい」

「…、はぁ?」

何故か呆けた顔をしている奥村燐。

けどその後に直ぐに険しい顔をしたのでもしかしてと思い一応「戦ったりはしないので安心してください。」と言うとホッとしたような顔になる。

「…あ、でもじゃあ遊ぶって何すんだ?」

「貴方に任せます。」

そう言えばうーん、と考え始める。
その間キョロキョロと周りを見渡していると、

「あ、」

「ん?」

見覚えのある頭があったから声を出すとそれに反応して奥村燐も僕が見ている方を向く。

「おお、志摩じゃんか!」

「しま?あのピンクの事ですか?」

「え、ああ うんあのピンク頭の事。」

「では呼んできます。」

「え!?」

遊ぶ時は多い方が楽しいと聞いたことがある。
ならあのしまと言うピンクも呼んだら良いと思い急いで向かっていき肩を掴んだ

「しm」

「ぅわあっ!?」

「………」

「誰です………ってぞぇえええッ!!?」

「おいっ、アマイモン!」

煩い。
このピンクは煩いですね。
一回殴ったら黙るだろうか。
など考えていたら奥村燐が後ろから走ってきた。

「お、奥村くん…!」

「何ですか?」

「志摩がビビってるからまず離れろ。んで急に行くな。」

「僕に命令しないで下さい。」

「今だけで良いから。」

「……仕方無いですね…」

半泣きのピンクから離れると奥村燐の後ろに隠れるピンク。

「奥村くんっ、何でアマイモンさんがこんな所にいはるんです!?」

「あーえっと、」

「遊びに来ました。貴方も何か遊びを考えて下さい。」

「えっ、俺も…?」

「勿論です。」

「………お、俺実はこの後用事が……」

「殺されたいですか?」

「喜んで考えさせてもらいます。」





*-*-*-*-*-*-*-*-*-*




「………」

僕は言葉を失った。
理由はまぁ、
次のテストを作っていると買い物に行っていた兄さんが帰っていた。

そこまでは良いんだ。
でもその後ろに志摩くん…も良いとして何故地の王であるアマイモンがいるんだろうか。

そんな僕の疑問を察したのか兄さんが慌てて僕の所に来る

「あのな、雪男これには訳があってだな…」

「どんな…」

「それが……」

と言うわけで、
何故か僕も一緒に遊ぶ事になった。

「で、何するの?」

「トランプ」

「ここトランプ無いよ?」

「それなら俺持ってますんでこれ使ってもろてええですよ。」

何処からともなくトランプを取り出す志摩くんからそれを受け取る。

「あー、トランプでなにするの?」

「ババ抜きで良いんじゃねーの?」

「アマイモンさんババ抜きって知ってはります?」

「大体は分かります。」
何だか妙にアマイモンと馴れ合ってないかこの2人……
兄さんはまだしも志摩くんまで…

「って事でババ抜きな雪男!」

「う、うん、」

シャッフルをしている間も色々な会話をしている3人を見ながらこうして見ればただの学生の集まりだなぁなんて呑気に考えながらシャッフルし終わったトランプを4人分分けた。




「今日は楽しかったです。また来ます。」

「おう、またな!」

「またなぁ、アマイモンさん〜」

「うん、また……え、また?」

いや、もう来なくて良いだろ…!?




*トランプ



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トランプって楽しいですよね

あの4人でトランプして欲しくて頑張って書いてみました(^^)




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