頬にベタベタベタと触れる指が不愉快でならないので噛みちぎってやろうと口をあけたらそれが自ら咥内に忍び込み舌を掴んで引っ張った。ぐえ。
「いひひゃいひゃ」
「ありがとう」
どうしたって人類が口にする言語にはとうてい聞こえやしないおれの声も聞き取ることのできてしまうやつはやはりおかしいので、もしかするといまおれの舌をひっ掴んで笑っているこの変質者は本当に宇宙人なのかもしれないとはたから見ればずいぶん滑稽な状態でおれは思った。

彼はき×がい
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