最初は、ただの甘ったれだと思っていたけれど。
「空は、私が守る」
それが嘘みたいに、あの子は勇敢だった。
自分よりずっと大きな相手にだって、真っ先に立ち向かっていってしまう。
離れていても、いつだって守ろうとしてくれた。
(ううん、甘ったれでいてくれても良かったのよ)
あぁ、この子はとても強いんだ。
そう感じてしまう度に、甘えてほしいだなんて思う。
甘えた声で、空、と呼んでほしい。
強く、しゃんとした声で呼ばれるのも、嫌いではないけれど。
(傷ついてほしくないから)
本当は戦わせたくなんてないのに。
傷ついても立ち上がり続けるのは、ただ、空のために。
いつだって、何をするときだって、理由は1つ。
あの子はぶれたりしないのだ。
どうしてわかってくれないの。
(あなたが、どれだけ大切か)
だからね。
「空。そーら」
「なぁに、ピヨモン」
「空、だーいすき!」
「私も、大好きだよ。ピヨモン!」
自然に寄り添って、すりすりと甘えてくれることが、今では何よりも嬉しいなんて!
***
最初は甘えん坊なとこが苦手だったけど、それが愛しくてたまらなくなる。
そんな空さん。
2015.4.26