自然と、隣にいる。
最初は驚きでしかなかった存在が、今ではそばにいないと落ち着かない。


「僕はここがいいな」
「ここって、どこのことだよ」
「太一の隣だよ」


例えば、ゴマモンみたいに抱っこされるのでなく。
パタモンみたいに、頭に乗っかるわけでなく。
それだって素敵だし、コロモンのときはとっても嬉しいのだけれど。


「すぐ隣にいたら、太一と目があうでしょ?」


そうして向けられた、きらきらした緑色の眼差し。
それを見ていると、自然と己も、嬉しくなってくる。


「じゃあアグモン、ずっと隣にいてくれよな」
「太一こそ」


くすくす、と零れ始めた笑い声が大きくなるまで、あっという間。


(あぁ、なんだろうな)


友達じゃ足りない。親友でも、まだ足りない。でも家族とは少し違う。
この、絆は。


(隣にアグモンがいてさ、一緒に笑っていれば、何だってできる気がするんだよ)


失敗したって、笑い飛ばせばいい。
また頑張れる。そんな力を、隣にいるパートナーから、気づかぬうちに貰っている。
そんな気がするから。


(だから、ずっと一緒にいたいんだ)


笑い声が、高い青空に響いた。



***
こんなところで初の太一とアグモンでした。

2014.12.12
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