あげは様より



電子音がけたたましく鳴り、オレはそれを止める為に時計があるであろう方へと手を伸ばす。
予測通り時計に手があたり電子音を止めた。それから数分ようやく活動するために起き上がる。

さて、今日の朝ご飯は何にしようか。
くぁーと欠伸をひとつ。
昨日は確か焼き鮭とご飯と味噌汁だったな。
それなら今日はオムレツとトーストにでもしようか。そんなことを考えながら着替えを済ませキッチンに向かうべくドアを開けた。

ふわり

香ばしい匂いが鼻をくすぐる。
彼はもう起きていたのか。オレは匂いを堪能しながら彼がいるであろうキッチンをこっそりと覗く。

やはり彼はいた

手慣れた手つきで彼はオムレツを作っていた。
綺麗な指だな、とか格好いいな、とか思うのはきっとオレだけじゃないだろう。それだけ彼が料理を作っている姿は様になっていた。

ふと、気がつけば彼と目があった。
オレは何だか罰が悪くなって直ぐに視線を反らす。

「おはよう、クロウ。起きたなら声を掛けてくれたらよかったのに。いつからそこにいたんだ?」
「おはよう、遊星。お前がオムレツを焼いているところぐらいからかな」
「そうか、もうすぐで朝食ができるから座って待っててくれ」

視線を遊星へと戻せば、彼はオレの頭を撫でた後作った料理をテーブルに並べる作業を始めた。
座って待ってろって言われたけれども、何もしないで待つのはどうも居心地が悪い。
それでも、たまには彼の行為に甘えようと思う。

テーブルに並べられた料理はどれも綺麗で、何でも器用にこなす彼らしいなと心の中で思った。

こういう彼の優しさに触れる時、自分は幸せだなって思う。

彼には秘密だけど


幸せな時間


(いただきます)
(口に合うといいんだが)
(……遊星!すげぇ上手いぜ)
(それは良かった)







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サプライズプレゼントの遊クロ文です!嬉しさのあまり、許可を頂いて掲載させていただきました。
あげは様ありがとうございます!


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