ゴエモンアソート、つまりゴエモンの折り詰め! | ナノ



※妄想新シリーズの雰囲気を引き継いだ小ネタです。
※新シリーズ3話放送前に五ェ門のデザインを見て書いた話なので、キャラは完全に捏造となります。
※主人公はルパン達と同じ世界に生きる人間です。小さなホテルの主人
※そのため言葉づかいが少々乱暴やもしれません
※苦手な方はご注意を




「なあ兄ちゃん、そこのアメ取ってくれ、棒がついてるヤツだ」



懲りずにやって来ては何をするでもなく黙りこくる兄ちゃんの存在にもまあ慣れたっちゃあ慣れた。これが意外で、言えばちょっとした雑務に手を貸してくれる。顔は相変わらずキツイもんだからホントのとこどう思ってんのかは知らないが、そこら辺はあまり深く考えないことにしてる。やってくれんならそれでいい。
だからものを頼むのに軽い調子になる。今は口寂しいからアメが欲しくなって、常備してる箱から取るように頼んだ。



「あんがと」

「よく口にしているが、何かあるのか」

「美味いから口にする、それくらいしか理由はないけど…って、剥いてくれんの?やっさしーの。そのままほうりこんでよ、あー…」

「………」

「ーん。どぉも」

「………」

「…?」



おお、袋を剥いてくれた上に口に入れてくれるなんて今日はどうしたんだと思っていたら、棒の端を持ったまま無表情で固まってしまった兄ちゃん。目で何事かと訴えると、ズッとアメを引き抜かれて拍子抜けした。



「どう…どうしたの?」

「………」



しばらく私から奪ったアメを睨んだ後、ぱくりとかぶりついたもんだから更にビックリ。今まで私が差し出したものに口を付けた事なんてなかったから、てっきりこういう類は食さないんだろうと思っていたんだけど。今回は私が差し出したわけじゃないが、こんなもの食べられたのか兄ちゃん。



「…甘い」

「そうだろうよ。何せ砂糖の塊だし」

「よくこんなモノを食えるな」

「アンタこそよく食ったね。ダメなのかと思ってたけど」

「どんなものなのかと思っただけだ」



食わなけりゃ良かった、と悪態を吐かれて押し返されたアメをどうしようかと思ったが、もったいないし舐めることにした。何しろお気に入りのフレーバーだったもんだから。











――――――
棒付きアメ、つまりチュッパのようなものをご想像下さい。
4thの時代設定が60後半〜70年代前半だそうで、チュッパさんが登場したのが1958年からなので、一般にどれだけ普及していたのかは分かりませんが多分棒付きキャンディーはあっただろう…ということで。
話の舞台は明確にどこというわけではありませんが、東洋ではないことにして下さい。TORINONかMIRARNOあたりということで(笑)
余談ですが、話のネタ自体は放送前に書いたものになります。

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