※ノリが軽い。 ※良い子は真似しないで下さい。 「うう、すみませんでしたもうしません許して下さい五ェ門様」 「許さん」 「じゃ、許してくれなくてもいいのでせめて私の上に座るのはよしてもらえませんか…苦しくって苦しくって」 「苦しそうな人間の会話ではござらんな」 「鬼…悪魔…」 「何とでも申せ」 「むっつり、スケベ…変態エロ侍…せいぜいエロ時代…」 「良かろう、斬鉄剣の錆にしてくれる」 「ぎゃ!そこ斬られたら一発じゃないですか!止めて止めて!もう言いませんからっ!」 きっかけはちょっとした出来心でした。 すごく軽いノリでそれこそ冗談のつもりで、よくあるエロ親父像を頭に描いてほんの一、二秒ほど五ェ門の尻をタッチしたのだ。 多分、タイミングが悪かった。何かですごく気が立っていて不機嫌だったらしい五ェ門の琴線に見事触れてしまったようだ。 物凄い形相で振り向かれて、タッチングした悪い手をがばっと取られ引っ張られ、「冗談も大概にせい!」の一喝の後、地面に倒されて、起き上がる暇もなく上に座られた、と…。 示刀流の免許皆伝は伊達じゃないです。 「やって良いことと悪いことがあるのが分からん訳ではなかろう」 「ですね、仰る通りで。しかしですね、私も悪かったと思うのですが、仮にも女性である者の上にですね、成人男性が腰掛けるというのはちょっとどうなのかと思いませんか、五ェ門さん」 「反省しておらん様だな」 「ぐふぉ…さあて、苦しくなって参りました!」 人の体の上で座り方を変える…だと…?胡座だった体勢は今や膝を立てるスタイルへと変貌を遂げている。気持ち重さが増したような…いや、気持ちじゃない。これは確実に五ェ門が圧力をかけている…! 「おお…何か、逆に寛げてきた…ような…ちょっといい心地…」 「寝るのは許さんぞ」 「いひゃひゃ、ほっふぇはひっはるものひゃないでふよ」 「口答えするな」 「な、なぜにこんな…強気…」 ぼんやりとすれば五ェ門に邪魔され、抗議しようにも取り合ってもらえない。後、一時間はこう…かな。怒らせると、本当に怖い男である。 そんな折り、ルパンが一度通り掛かって、二度見の後イケないものを見たような表情をした。 「あっ、ルパン!私を助けて!」 「良い、ルパン。構わず行け」 「何、おたくらそういうプレイの真っ最中?オレ様、他人のそういうのはちょっと勘弁だからお二人でご丁寧にどうぞ〜。そいじゃま」 「げぇ〜頼みの綱が…」 「おい、少しは反省したらどうだ。お主が反省するまで、拙者はここを動く気はないぞ」 「今日の五ェ門は何だか鬼畜…」 この後、謝っても謝っても許してもらえず先に予想した通り、大体一時間後にやっと解放された。 その際に、中々悪くない座り心地だったと言われたが、そりゃもう複雑な心境だった。 ―――――――― 身長的に見ると割と軽めな体重63sとは言え、乗られたら多分重い。 お粗末様でした。 ← |