03

「お前も止めに来たんかよ」
「はっ?自惚れんなよくそ野郎ボソリ」
「お前なんなの本当」

ははは、良い様だな、火拳め。「死にいくんすか?わざわざ」マヌケすぎだし。そう言いながら、しゃがんでタバコひとつ吹かした。したら隊長ったらギロリて睨んでくる。挙げ句眉間にしわ。どうやら怒らせたらしい。「あ、ごめんなさい」と無実訴える両手パッと頭の上にあげる。

「お前になにがわかんだよ」
「なんも」
「生死に執着なんかねえお前にはわかんねえだろ」
「お前人間じゃないて言い方やめてもらえます?何気傷つくんで」

こう見えて繊細なんですよねー。ほら隊長の身を案じてますもん。だが隊長機嫌なおらず自分を睨む睨む。「お前はなんもわかっちゃいねえ」とかなんとか言ってるけど。

「仲間殺しがどんだけ罪があることなのか、海賊にとってやっちゃいけねえんだよ」
「そんなの知ってるし」
「なら止めんなっ!」
「いや自分止めてねえし」

ただ、死にいくんすか?て聞いただけだし。そんなことボソリ言うと隊長ポカーンて唖然になった。なんかイライラ超えちゃったんじゃね?「俺の心配したんじゃねえのかよ」て。自惚れも大概にしてくれないかな。顔を歪ませながら、口を開いた。


「あははまさかー。...自惚れんなよボソリ」
「本当お前俺の部下?」
「言っときますけど自分は部下になった覚えはないんですけど」
「くそ燃やすくそメラメラしてやる」
「ジョークじゃないすか。...本当イヤになっちゃうよなーなんで自分が気を使わなきゃいけないんだよ。めんどくせえなボソリ」
「全部口にでてるから。本当お前燃やすよ?」


メラメラメラメラ。うわっあちっ。おー燃えてる燃えてるー。とか言ってる場合じゃなかった。隊長の火が服に引火する。「うお」本当に黒こげにされる。急いでザブーン!!と海に飛び込んだ。それを見下す隊長。「ざまあみろっ」てくっそだ。こいつ

「危ないじゃないですか。死んじゃいますって」
「ああそのつもりでやった」
「相変わらずクッソっすね隊長」

自分の発言に隊長ったら首傾げて頭上に疑問符。なんだよてめえって顔してる。ハア、てため息してビショッと海から上がる。ぜって今度隊長の靴にゴキブリ忍ばせよ。

「さっき隊長、仲間殺しいけないって言ってたじゃないですか。なのに自分に同じことするとかどうなんすか?」
「!!」
「でもティーチはがちで殺しましたので自分の も許せないのは確か」
「いやお前言ってることわっけわかんね」


「しょうがない。自分も死にに行ってあげます。喜べ」

グッと親指前につきだす。もちろん隊長ポカーン。なにいってんだって顔してるわけ。「バカだろお前」真顔で言われた。「隊長もでしょ?」て得意げに返してやった。

「お前は独りで生きてけれるわけねえか」
「反対でしょう」
「俺は死なねえし」
「死ねよ。あ間違えた、死ヌナヨ」
「どう間違えんだよカタコト」

アホだけど、憎めないとはこの事か。なんやかんや自分もこのクソ隊長に甘い人間だ。にしてもティーチってマジで何者。 next

03

嘘つき、走る

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