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「おれさ、死にたくない」
「奇遇ですね。自分もです」
「だってさ冷蔵庫で凍死とかかっこわりいじゃんよっ。こんな死に方いやだよおれ」

もっとキレイに死をむかえてえよっ。美女の命を救うとかさっぶつぶつ。ほんっとくっそだなリーゼント。「じゃあ自分がその演出手伝ってあげますよ」なんてていえば「美女じゃねえから無理。ごめんな」だってさ真顔でかよ

「...冷えてきたな、」
「そりゃあ冷蔵庫ですからねー」
「このまま人こなかったら、」
「自分たちきっと爆笑ですね。あーいやだなー火拳野郎に腹抱えられて笑われるの想像すんの」
「一緒にいる相手がエースだったらなー」


あったかくして生きる素手はあったかもしんねえのに。確かに。でもそれは絶対やだな。「それは死んでもいやです」なんてしかめっ面でいえば何いっちゃってんのって顔された。

「え。まさか俺のこと好き?」
「火拳野...隊長に仮作るのは無様すぎるんで」
「スルーしたよな今」

まあ、いいけどよ...ぶつぶつ。くだらない会話のなか本気に寒くなる。いるうち慣れるだろうと思ったが逆なんだな。「さみいだろ」とか気遣うリーゼント。お前もだろ。顔色わりいぞくっそリーゼントボソリ。ツーンて無視してるとなんか暖かいの自分の肩に。頭上に疑問符浮かばせ上見上げればニヤリって笑うやからがいた。

「お前でも一応レディだかんな」
「すみません。その優しさがまた気持ちわるいです。鳥肌たった」
「うおい」

こんなもの。ぺっぺって肩にかけられた服を地面に叩きつける。あ、なんかピキッつった。おそるおそるみれば「人の好意を...」とかぶつぶつ。ゴツンて殴られた。ふんって鼻でなんか言われ地面に叩きつけたはずの服きてるし

「...たくよ、エースどんな教育してんだよ」
「隊長に教育されてたら自分くっそになってますよ」
「すでにくっそだと思うよ」

うんうん、てなんか肩ポンポンされた。くっそはてめえだろボソリ。

「お前は優しいよな実は」
「頭大丈夫ですか?寒さにやられちゃったんだねドンマイ」
「ほんっとくっそお前」

ハア、てため息やめて欲しい。移るから。急に、頭ワシャワシャされる。

「俺が服脱いだら寒いの気付いたろ」
「すんごいポジティブある意味尊敬します」
「はははっ照れんなって」
「ほんとこのまま死ねばいいのになーボソリ」

んなわけねえだろ。そんなこと一ミリたりとも思わなかったし。自信もちすぎだろこの男。ハア、てため息を漏らす

「なあエースのとこやめて俺んとこ来れば?」
「意味わかんないんですけど」
「放っとけねえなお前」
「放っとけばいいと思いますよ」

ほんっと放っといてほしいんですけど。またワシャワシャするし頭。そんなこんな、あなんか外から音が。「火拳っっ!!」て


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嘘つき、走る

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