最近わたしはクラス0のストーカーをしている。いや、暇じゃないんだけど。いや、ただ眺めてるだけなんだけど周りに言わしてみればこれはストーカーというらしい。そうなのか。ただ単にストーカーしてるだけじゃなんなんで観察日記風にしてみることにした。第三話トレイくんの巻。

「...あなたは、たしか」
「ちょっと待って自分にさせて。ナギ氏の知り合いです。よろしく」
「はあ。」
「ところで何しているの?」

ずっと考えたように立ち尽くしてたトレイくんに横から介入するのがわたしのお仕事。要するにちゃちゃをいれ隊なのだったりする。きらりーん。「いえ、ただ考えてただけです」なんちって「なにを?」て問えば面食らったようにこっちみるわけよ。

「朱雀兵がまた一人と命をおとしました。だけど、わたしたちには記憶はないでしょう?」
「うん。そうだねー。忘れちゃうもんね」
「その人の気持ちだったらどうなんだろうと思いまして」
「ワオ」

まじで真面目だなおい。というより、知らなかったってことでしょう?そういえばトレイくんはまた難しい顔をする。「死んだ人の気持ちです」なんてあきれ果てられた。

「わたしたちは何事もなかったかのように過ごします。それでもそうしなければいけない理由がここにはあるからです。」
「...難しいこというね」
「わたしたちは闘うためにここにいて、覚悟してここまで来たんです。ゆえに忘れなければならない。」
「ねえねえ」
「...なにか?」
「じゃあ君たちが死んじゃったらも覚悟してんの?」
「無論ですね」

「ふうん」

そうか。クラス0とはそういうやつらが集まるとこなのか。出世のこと考えてないのか。自己解決に至った。「あなたは?」トレイ氏躊躇もなく。一見渋った顔をして苦笑うわたしは考えもしないわけ。あ。たぶん空気よめないやつだと思われてるとおもう。

「わたしはムリかな。忘れられんのとか寂しいじゃんね。」

泣いちゃうんだぜっ。家族いるしわたし。ボソリ。そういえばトレイくん目を見開く「当たり前のことですね。」とか「そんときになればわかるとおもうよ」自分の命の尊さが。リバース自分美化してみる。

「なら」
「ん?」
「タバコは辞めたほうがいいですよ。身体にわるいですからね。」
「...それくる?」
「無論です」

厳しいな。トレイくん。さすがうんちく大王だ。うんちく大王てイカ大王みたいなニュアンスだよね。どこがです?...ごめんなさい。なんでもないです。



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