前回までのあらすじ
たまにはいいよね!?1時間スペシャル特別企画、下剋上ランク戦。
普段使いのトリガーを封じるという大きなハンデを強要された個人総合トップ5名に、正隊員が5本勝負を挑む。
勝敗結果で個人総合トップ5名の個人ポイントを1000pt上下させ、正隊員は勝てば1000pt頂けるというというルールの中、初戦は木虎と弧月ナシの太刀川。
慣れないスコーピオン。苦境の中、戦術で木虎に上回る太刀川は3-2で勝利を収めたのだった。
そして、2人目の挑戦者。香取葉子。
香取「虹さん。
虹さんでお願いします」
小荒井「香取は、勢い、気合い十分ですね!
虹さん、準備はできましたか?」
虹「はーい大丈夫でーす」
太刀川「お前大丈夫なのかよ」
虹「まあ大丈夫っしょ。話したことないけど。ログも見たことないけど」
当真「負けちゃうんじゃないのー?」
虹「うるさいな!頑張るし!」
当真「頑張りでどうこうなる話じゃねーだろ」
小荒井「それではお二方、ブースの方へお願いします!
そして、オペレーターは武富に変わってこの方」
国近「よろしくおねがいしまーす」
小荒井「国近柚宇先輩です。それでは交代お願いします」
国近「はい、国近です。バトンタッチ〜。
2人目の挑戦者は香取葉子ちゃん。 相手は虹さんです。
香取ちゃんの特徴はどういうところにあるかな?菊地原くん」
菊地原「特徴、って言っても…基本的な事ですが。
スコーピオンと拳銃。万能手で香取隊ではエースを張ってますね。まあ、あれくらいの攻撃手。僕でも落とせますけど」
出水「そういうこと言うなよ。香取ちゃんは短期間でマスタークラスに上がったんだぞ?だから、とにかく才能がある。
けど、この前のランク戦で目立ったのは凝らしが無いところ。
得意な弧月を封じた虹さんにどれくらいストレートが通じるかだ」
国近「ほうほう。いずみんはそんな意見かね。
あ、香取ちゃんが虹さんに挑んだ理由聞くの忘れてた」
小荒井「国近先輩、そんなことだろうと三浦先輩がスタンバイしてくれてます」
三浦「ハイ。ヨーコちゃんにとって虹さんは憧れなんです。だから、覚えてもらうチャンスだとか」
国近「おー。いいところに。やっぱりそういうことかぁ。虹さんファンは意外と多いからねえ」
菊地原「あんなに舐められてんのにね」
国近「それでは始めたいと思います!転送完了!
天候:雪 MAPは市街地Aです!」
出水「雪!?」
国近「香取ちゃんはバッグワームを装着。対する虹さんはレーダーにポツンと映ります。さすがTHE無防備。何年か前を思い出しますね、太刀川さん」
出水「柚宇さんそこは解説に回して」
太刀川「そうだな。バッグワームもシールドも入れてない時期はフルチ◯コって呼んでたな。本人はフラミンゴって勘違いして喜んでたけど」
菊地原「最悪ですね」
国近「そんなノーガード虹さんに、香取ちゃんがアステロイドで奇襲をかけます!」
太刀川「グラスホッパーで避けようとしてんぞホント可愛いなアイツ」
国近「どうやらシールドも入れていない様子!力技で乗り切っています!」
太刀川「虹はこういうとこ抜けてるからなぁ」
菊地原「抜けてるのレベルじゃないでしょ。シールド無いとかライオンの火の輪くらい無理ありますよ」
出水「はっはっは」
菊地原「なんでそんな落ち着いて見てられるんですか」
国近「お!アステロイド!虹さんも迎え撃つ!」
太刀川「キューブでかいなぁ」
虹「通常変化弾(コブラ)!!」
国近「コブラだ!」
二宮「出水の弾道に似てるな」
国近「射手代表、いずみん。虹さんに合成弾を教えたのはいずみんだったよね。虹さんの練習の成果はどうかな?」
出水「やっぱ合成早いっすね。本当に攻撃手か、って疑いたくなる。
それに弾道のパターンも多いし。じゃんじゃん使ってほしいっすね」
国近「ちなみに最近、虹さんは射手用トリガー、アステロイドも6000pt越え。できたてホヤホヤの万能手です。
今回は弧月のみ封印。アステロイドは使用可能です!」
菊地原「元々弧月でマスタークラス取ってたから、アステロイドは4000ptスタートだった。上手くいけば今回だけでマスタークラスでしょう」
国近「そうだね。今回は勝てば1000pt加算だからね」
出水「今度は射手のランクにも来るのかよ。怖いなぁ」
国近「お!ここで香取ちゃんに動きが!
射撃戦で虹さんの体勢をアステロイドで崩してスコーピオンで決めた!
最初は香取ちゃんの1本です!」
当真「ほれ見ろ」
菊地原「あーあ。雪に足がとられましたね」
出水「防御が薄くなったな。シールド無しじゃ、迎え撃つしか手段がない」
国近「なるほど。香取ちゃんのMAP選択が効いたってわけだね。
さあ、2本目!今回は割と近い転送位置だ!
変わらずレーダーに映り込む虹さん!」
【CM】
香取 ◯ × ×
虹 × ◯ ◯
出水「さ、CMの間に4本目まで来ました」
国近「2本目は、1本目のような状況に香取ちゃんが追い込みました。しかし巨大重厚グラスホッパーで弾丸を跳ね返すという荒技を見せた虹さんが1本。
そして3本目は開始直後に鳥籠を仕掛けた虹さんにまた1本が追加されました」
菊地原「グラスホッパーのは狡いね。虹さん」
国近「ここで分かっている虹さんのトリガー、右はアステロイド、グラスホッパー。左はバイパーです」
出水「あれ、純粋な射手みたいだな」
菊地原「分かりませんよ。虹さんはトリオン多いんですから、今からトリオン消費の多いメテオラとか、銃手用トリガーが来てもおかしくない」
出水「なるほど」
国近「おおっと!ここで虹さんが姿を消した!」
風間「カメレオンだな」
菊地原「奇襲?」
国近「その通り、カメレオンでは奇襲攻撃が活きます!
構わずハウンドで探知をかける香取ちゃん!
そして、虹さんが姿を現した!
スコーピオンとハウンドで相殺する2人!」
出水「うわ、」
虹「っ…!」
香取「もらいましたよ、1本……!」
国近「香取ちゃんのハウンドが背後から命中!
虹さんのスコーピオンは急所に入らず!」
虹「………まだだよ」
香取「なにっ!?」
国近「おーっと!背中にシールド!虹さん、ここまでシールドを隠していた!
そして、香取ちゃんにグラスホッパーを踏ませてスコーピオンで真っ二つ!
虹さんの1本だ!!!
3本先取なのでここで決着!
結果、1-3!虹さんの勝利!」
菊地原「おお」
出水「凄いのが見れたな」
国近「またもや下剋上ならず!結果を見てどうでしょうか、
それでは解説席に喋ってもらいましょう!」
出水「柚宇さん、丸投げかよ(汗)」
菊地原「虹さんの乗せ方がうまかったですね。香取の流れだと、誰もが思ったでしょう」
出水「それが罠。
いや、でも。それじゃカメレオンを使った意味が分かんねーな」
太刀川「あれ?そうだな?」
二宮「お前ら、虹を買い被りすぎだ。虹は香取のハウンドの存在を忘れていたと見るのが妥当だ」
当真「事実、香取はハウンドをあそこまで隠してたからな。何か隠してたのは虹さんだけじゃない」
風間「あ、カメレオンを仕組んだのは俺だぞ。
射手用トリガーをメインで張りたいとか虹が言うから、これを最後まで隠して、スコーピオンで決めろ、と無理矢理な」
菊地原「………へえ」
出水「お?嫉妬心?」
国近「お、虹さん、香取ちゃんおかえり〜」
虹「ただいまー」
二宮「おい、虹。お前ハウンド忘れてただろ?」
虹「え?知らなかったですよ?」
二宮「くだらん言い訳だな」
虹「だから!香取ちゃんとやったこと無いんだって。
記録(ログ)も見ないからハウンドも知らなかったっていうか、ですね」
二宮「記録(ログ)くらい見ろアホ」
虹「アホ!?頑張った人に対してアホはないでしょ!!」
出水「で、でも!
人にグラスホッパーを敷くやり方はB級ランク戦の空閑だよね?」
虹「あー!そうそう!
ほら二宮さん、私だってログから学んでるし!
……香取ちゃんのは見てなかったけど」
香取「……………」
太刀川「あ、香取。ショック受けてるぞ」
菊地原「うわ〜」
出水「うわ〜」
虹「ごめん!ほんとごめん!なんなら今から見るから!」
【CM】
小荒井「下剋上ランク戦!!
1戦目は太刀川さんVS木虎、2戦目は虹さんVS香取でした。
続く3人目の挑戦者はこの方!
緑川駿!!」
緑川「どうも!」
小荒井「誰に挑戦を申し込みますか?」
緑川「風間さんがいいです!」
出水「まじかよ!」
風間「受けよう」
菊地原「まじか」
緑川「ありがとうございまーす!」
小荒井「じゃ、ブースの方へ移動する前に。
なぜ風間さんを指名したんですか?」
緑川「スコーピオンを使わない風間さんは機動力が落ちるかなーと。
素早さなら負けないので!」
小荒井「そういうことですか。
ではブースの方へ移動どうぞー。
MAP選択権は緑川の方にあります。
さ、とうとうA級上位攻撃手が来てしまいましたね。
実況は変わりまして小佐野先輩」
小佐野「まかしといてー」
虹「おさの!」
小佐野「はーい!」
虹「不安しかないよ!」
小佐野「さっきのアンタの方が不安だったわ!」
出水「(笑)」
虹「そんなに不安でした?」
二宮「ああ。嵐の中の綱渡りを見てる気分だった」
虹「なんだそれ!めっちゃ危ないね?」
二宮「お前のことだぞ」
出水「虹さん(笑)」
菊地原「他人事すぎですよ」
小佐野「それでは3戦目!風間さんVS緑川!
天候:晴 MAPは河川敷!
さあ、緑川の下剋上なるか?!」
続く
29.4.5