倉庫 | ナノ

 れっつ ぽっきー !




今日は11月11日
言わずと知れたポッキーの日!

たくさん買い込んで
蜘蛛のホームへと帰ってきたものの

ウボォーさんは?を浮かべてるし
フィンクスさんはテレビみてるし
フェイタンさんは興味なさそうだし…

これだから男は…

「まあいいや!おすそわけー」
「お?菓子か?」
「はい!どうぞ!」
「おお、悪いな」
「はい!フェイタンさんも!」
「…ワタシお菓子食べないよ」
「いいからいいからー」

優しい私はみんなに
ポッキーをひと箱ずつ渡していく。

いないみんなにも届けに行こうかなー
ポッキーはまだたくさんあるし。

せっかくのイベント?
なんだし楽しんだもの勝ちだよね!

「マチとシズクちゃんと、パクノダさん、シャル、コルトピ、ヒソカさんとフランクリンさんは居なくて…あとは団長だけかー」

手元をみるとポッキーはあとひと箱
シャルに「この間俺のプリン、食べたでしょ?」
と言われほとんど取られてしまった。

食べ物の恨みって怖い…

「うーあげたくないなぁ」
「なにをだ?」
「!」

ポッキーとにらめっこしてたら
いつの間にか後ろに団長。
び、びびびっくりしたー!


「団長!びっくりしました!」
「その為にやってるからな」
「わあ!性格わるーい!」

そう悪態つくと頭を叩かれた。

「…もう団長にはあげません」
「それは酷いな」
「だって最後の一個だし…」
「半分分けてくれてもいいだろう」
「うー…」

すごく嫌だけど…
今日の私は優しいのだ。

しょうがないなぁ。
とポッキーの箱を開ける。

「お茶くらいはいれよう」
「ほんと?やったー!」
「部屋で待ってろ」
「はーい」



「んーおいしいー」
「最近気に入ってるんだ」
「へー花の香りがするねー」
「ローズティーだからな」

団長の淹れるお茶は美味しい。
高いのだろうし淹れ方がちゃんとしてるし。

「あ、そうだったー」
「ん?」
「はいポッキー!」
「ああ、ありがとう」

ポッキーのふた袋のうち
ひと袋を団長に渡す。
自分のを開けてさっそく食べた。

んーやっぱ極細だよね!

「おい」
「ん?」

ポッキーを味わってたら
団長に呼ばれる。
ポッキーを咥えたまま
団長を見上げた。

―パクッ 「っ?!」

私が咥えたままだった
ポッキーを団長が、たっ食べた…っ?!


「ごちそうさま」
「なっなっなっ…?!」
「?半分くれるんだろ?」
「そう言ったけど!!」
「甘いな」

ぺろ、と口元についた
チョコを舐める団長は
悔しいけどカッコよくて

カアァ、と頬が火照る。


「?なんだ足りなかったか?」
「ちっ、ちが…っ!」
「ほら」
「むぐっ!?」

怪しく笑われてポッキーを
口へと突っ込まれた。

慌ててポッキーを囓った。
…食べちゃえば大丈夫!
と、思ったのに


「甘い」
「…っ?!」

―ちゅ、

目の前に広がる団長の顔。
綺麗な肌。長い睫毛。
こっちをみる透き通る瞳。

侵入してくる舌。
身体が熱い。

チョコの甘ったるい味と
ローズティーの香りが
口に頭にいっぱいに広がった。


「んっ…む、」
「ごちそうさま」
「……っはあ」
「ポッキーの日も悪くない」
「…っこ、の」
「ほら、まだたくさんあるぞ?」
「ふつーに食べようっ!?」

その後ポッキーと私は
団長に美味しく食べられました。


[back]

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -