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 離さない




放さない 離さない

今日はなにがあっても

ずっと、ぎゅーってしてる。

(いっかい決めたら私は頑固なの。)





「…なにしてるんだ?」

「んー?」

「…おい」

「んーなに?」

「…足痛いんだけど、」

「あ、ごめん。じゃ、はい。」

「…いや…体勢変わっただけだぞ?」

「細かいことは気にしないのー!」


クロロの部屋に遊びに来てから
わたしはずっとクロロを
後ろから抱きついていた。ずっと、ね。

座っているクロロと
ソファーの隙間に無理やり
入りこんでぎゅーっとしている。

広い背中に耳を当てると
心臓の音が聞こえる気がして
静かに耳を澄ます。
音は聞こえないけど暖かかった。


「どうしたんだ?」

「…今日はね、決めたんだ。」

「なにを?」

「クロロにずっと、ぎゅーってしてるって。」

「……いきなりだな」

「そーいう気分なの。」

「そーいう気分、ね」

「うん。クロロはイヤ?」

「…ふむ」

「ん?……わっ!」

「…向かい合ってる方が俺的にはいいな」

「ふふーわたしもこっちのがいい!」

「今日はやけに甘えん坊だな」

「んー気にしないのー!ん!ほっぺ!」

「はいはい」


催促するように頬を近づけて言うと
優しく頬にキスをしてくれる。
んー、くすぐったい。


ずーっと、ぎゅーってして

そんでもってちゅーとかして

ほら、なんかシアワセじゃん。


(イヤなことなんて、クロロで忘れちゃえ!)


わたしにとっての特効薬。


(こら、アンタまた皿割っただろ!)
(え!なんでバレたの?!)(…それでか)





(昔の文の使い回し)

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