今日は雨。
ほんとうっとおしい。
「せっかく素直になってやったのに……」
「ん?団長どうした?えらく不機嫌だなあ」
リビングに入ってきたフィンクスがははっと笑った。
こっちは笑い事じゃないんだがな。
機嫌が悪いのを察してかフィンクスは
それ以上突っかかってくることはなかった。
「(あいつもこれぐらい空気を読めばいいのにな)」
まあ無理なことだ…とそうそうに諦めた。
コーヒーをのんびりすする。
「うえーただいまー」
「おお!お帰り!なんだあ?この雨の中ご苦労だなあ」
「…ちょっとねー頭を冷ましに…げ」
バッ、と目があったと思ったら「げ」
なんていやそうな顔。…腑に落ちないんだが?
「げ、とはなんだ「げ」とは」
「…いやいやしょうがないでしょうよー」
みるとフィンクスはもういなかった。
ふむ、やはり空気の読める奴はいい。
「で」
「?」
「俺はまだちゃんとした答えをもらってないんだが」
「…………まだ引きずるんデスネー」
目線が泳ぎまくる。
それは拒絶なのか、それとも…
「おい、濡れたままだと風邪引く…いやバカには関係ないか」
「うわあひどい☆」
「素直になってやった俺をないがしろにしたおまえが悪い」
「…その結果が悪意たっぷりのコレか!」
素直なった方が害悪って…!
今日の団長はほんとうにおかしいよ!
「おかしくしたのはお前だ」
「…っはい?」
「俺はどうも変、らしいからな」
「うん、変」
「…お前な」
いやいや自分で言ってたからね?!
わたし怒られる筋合いないからね?!
「どうやって責任取ってもらおうか…」
「おおう、それ前提で話しを進めいくのねー」
ほんとわたしなんにもしてないよ?
きっとこのうっとおしい雨のせいなんだから!
照れ隠しです!
(素直が可愛いものとは限らない)(現実は厳しいよー)
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