いい加減にしなさい!



部活が終了した時間。俺はいつものように放浪していた。そうしたら部活の時間を過ぎていて来れなかったのだけれど、一応部室に顔を出した。
でもやはりというかテニス部の皆は帰った後らしく人影ひとつなかった。少し残念に思いながら部室を開ける。するとそこにはロッカーに凭れ目を閉じる少年の姿があった。
「光君たい」
下段を鳴り響かせて近づいても光は気づく気配すらない。千歳はそんな光の横に座るとゆっくりと頬を撫でてみた。同じ男なのに感触がまったく違う。つん、とつつくと光は小さく声をあげて身をよじった。その姿にきゅんとする。
「…むぞらしか」
ちょっとした悪戯心が芽生えて千歳は光をずるずると引き寄せ、覆うように抱き締めた。自分より身長が低い光の頭に顔を埋めぎゅっと抱き締める。部活あとの為、何時もより強く感じる光の匂いにどきどきした。一瞬脳裏に乱れた光の姿が過って更に心臓は高鳴っていく。でも寝ている後輩に厭らしいことなど出来る筈もなく我慢する。
「ん、ちとせ…先輩」
「…っ!!!!」
反則ばい!自分の名を呼ぶ光に理性など吹き飛んでしまった。
心の中で光に謝ると千歳は服の裾から手を差し込み脇腹から胸にかけて撫でてみる。光の体がぴくんと跳ね少しだけ頬が赤く染まる。それを見るともう止まらなかった。沢山のピアスのついた耳に口を寄せべろりと嘗めあげ胸の突起に指を這わせる。
「んぁ、あ、あぁ…ん」
胸の突起を弄りながらふと下を見ると光のズボンの中心が触れてくれと言わんばかりに主張していて笑みが溢れた。
「やぁ、ん…ぁ、ああっ………っ!!!?」
ズボンの上からそこに触れたとき、光の目がぱちりと開いた。そしてふと千歳と目が合う。訳がわからないというような不思議な顔をして光は千歳を見つめた。
「光君むぞらしかね。光のここ、こんなになっとるばい?」
布越しに光の自身を揉みしだくと光は顔を真っ赤にしてびくびくと震えた。
「ぇ?…やぁっ!あっあん、ぁ、ひぃっ…!いや、いややっ千歳、先輩…!」
身を捩って逃げようとする光を押さえつけるように床に押し倒すとズボンを膝下まで引きずり落とした。
「やぁっ!せんぱ…っ見んといて…!!」
「光君の、可愛かー」
「ひっ!いゃぁああっ!!あっああ、ぁっ!ぁ、あぁっんゃぁ…!」
手に収まるくらいのそこを手で包むと先端に舌を這わせた。ぴくん、と反応するそこに千歳はかじりつくかのように口内に含んだ。
「んっひぁ!いやっ、いやぁ!あぁぁああっ!!!」
びゅっと勢いよく口内に入ってきたものを光に見せつけるように口を開けてみせると光はポロポロと涙を流した。そんな姿にさえ欲情する自分いて。口内の精液を飲み込むと光に口づけた。
「んん、んぁっ…ん、は、ぁん」
「んっ、ひかる君…!好いとうよ」
「ち、とせ…先輩!ぁっ…もっと」
光は千歳の首に腕をまわすとぎゅっと抱きついた。そして肩口に擦り寄りながら千歳の耳元で俺も好きや、と呟いた。





「って夢を見たばい」
別に光君とは恋人同士でもなかとに変たいねぇ、なんて天然オーラを振り撒いて笑う千歳に一緒に昼食を取っていた謙也は飲み物を吹き出し、白石は箸をコンクリートの上に落としてしまった。
「あああアホか!!!」
「千歳、お前って奴は…!!!」
「「(それはお前が財前を好きなんやろ!!!!)」」
天然かつ鈍感な友人に二人はため息を吐いた。








2010.4.5


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