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『花葬』


少年はそう望むのです


己によく似た其の運命を認めました

どれほど遠く曖昧なのでしょう

まるで雨の日に煙突の先から立ち上る白い筋のように

空に霞めて遂に眼球に映える幾線もの動脈のように

どれほどに意識と同じ物質なのでしょう

ただ己と違うのは 永遠に寂びてしまわないことなのでした





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