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ちょっぴりブルーな帰り道。
 くそぅ…晋助に昼飯奢ったせいで財布がすっからかんじゃねーかァア!!
いや、家にちゃんと貯金してるお金あるけどさ。

あの後、私はちゃんと授業受けました。
 兄さん達は私が頼んだ通り、近藤さん側についてくれていた。

近藤さんも、また何か言ってくるかと思ったけど何も言わず。
 ただ全員私を無視しているだけで何もしてこない。

てっきり、殴られたりするもんだと思っていたから拍子抜けだ。
 痛いのは嫌だから丁度良いけど。


「夕日が眩しい〜」


そういや、兄さんは家でどー接するつもりなんだろう。
 学校と同じかな?

でもある意味、無関心でいてくれた方が都合良い気がする…。


「よお」

「わお」


まーた天人高の奴等かよ。
 またトラですか。


「何か用?」

「分かってんだろ?」

「敵討ちってか。…うざいんだよッ!!」

「ぐぼッ!?」


こっちは早く帰りたいっていうのに、一々うざったい奴等だ。

 目の前にいた奴に顔面ストレートをお見舞いしてやった。
たった三人が相手なら余裕で終わる。
 今日の夕食当番はー…兄さんだから大丈夫か。私の分も作ってくれてるか分からないけど。


「て、てめぇ…!!」

「こんな事していいと思ってんのか!?」

「こうしたらどうなるか分かってんだろーな!?」

「何?…がッ!?」


一瞬、右にいるトラに目を向ければ左にいた奴の膝が私の腹部にめり込んでいた。

 し…子宮が潰れてしまう…!!(え


「かはッ…てんめ…ッ!」


蹴られた腹部を片手で押さえながらも立ってトラを睨む。
 マジ痛いんですけど…!!