1
「ぶぇっくしょいッ!!」
誰か噂してやがるなちくしょー。
翌日。私は兄さんと別々に登校する事にした。
ちょっと早めに家を出て。
朝からくしゃみとか…不吉!
「あ。弁当忘れた」
兄さんの分は作って置いといたけど…。
自分の分作るの忘れてた…!!
おかしくね!?アルツハイマー!?(違
ま、売店で買えばいっか。
430円以内で!パンとジュースくらいしか買えねーじゃん。アイスを昼食にしよっかな……。
気がつけば、既に教室のすぐ近くまで来ていてビックリ。
考え込みすぎてたな私…。
でも昼食は重要だし。考え込むよね。
教室に入れば、近藤さんとお妙さんと新八の三人がいた。
九兵衛や神楽はまだ来ていないみたい。
何だこのビミョーな三人は。
「沙良、少しは頭冷やしたか?」
「冷やすも何も…私は最初から冷静です」
「天人高の奴に謝る気はないのか?」
「謝る意味が分かりません」
真顔でそう答えれば、乾いた音が教室に響いた。
同時に、頬に伝わる鋭い痛み。
昨日殴られた場所と同じなんですけど…。
殴るかと思えば今度は平手打ちですか。
乙女ですかアンタは!!
内心でギャグっていられる私ってスゴイ。
シリアス壊しの天才って呼ばれてもおかしくないよコレ。
←→