ヴォルデモートが秘密の守人の正体を知ってた!?

ホグワーツでの会合を終え、家に帰った後、シリウスにヴォルデモートとの戦闘中に知った事実を話すと、彼は飛び上がらんばかりに驚いて私の言葉を復唱した。

「なんでもっと早く言わなかったんだ!」
「ごめん、その後の戦いのせいで頭から吹っ飛んでて…」
「…いや、それはそうだな。ごめん。でもワームテールのやつ、さっきは元気にホグワーツに来てたよな。っていうことは、まだヴォルデモートはあいつが守人と掴んでいながら何も危害を加えてないのか?」
「私もそう思う。何を考えてるのかはわからないけど…ピーターはとにかく無事だった。まだ、だけど」

シリウスはううむと唸って手を顎に当てた。ピーターへの守りを強化した方が良いことはお互いにわかっているが、既に家にも彼自身にも考えうる限りの防御魔法は施している。これ以上、他人が彼を守るためにできることはもうないというのが、悩みの種だった。

「もうあいつ自身が強い意思でヴォルデモートを拒んでくれることを祈るしかないな…。でも、あの弱虫がいつまでそれに耐えられるかどうか…」
「できるだけあの子の家を訪ねるようにしよう。ひとりじゃないって、何度でも言い聞かせよう。それから…酷なことだけど、あなたが耐えないと3人の友人とその子供の命が失われるって、脅すくらいのことも言っておかなきゃ」
「そうだな。とりあえず今まで3ヶ月に1回あいつのところに行ってたけど、月一くらいの頻度に上げよう」

もう私達にできることなど、このくらいしかない。
私は彼の提案にひとつ頷き、今も怯えているのであろうピーターに思いを馳せた。

「────やっぱり守人をあいつにしたのは間違いだったかな…」
「そんなことないよ。リリー達の命を守るためなら、私達の全員に適正があった。その上で、自分を囮にして盲点になりやすいピーターを推薦したあなたの判断は間違ってなかったと思う。誤算があったとするなら、敵が思った以上に頭を使えたっていうことだけ。あなたに落ち度はない」
「…ありがとう、イリス」

シリウスは困ったような顔で笑った。










それから約3週間後、7月の31日。
私はハリーの1歳のお誕生日を祝うために、リリー達の家に向かった。

今日はリーマスも来ると聞かされている。ピーターも誘ってはいるというが…正直、来られるかどうかはわからない。
ちなみに、私と同じくらい今日の日を楽しみにしていたシリウスは、昨日の晩から騎士団の任務(以前から何かと因縁のあるヤックスリーが再び現れたという情報を掴み、つきっきりで張り込んでいた)が急遽入ってしまい、残念ながら一緒に行くことができなくなってしまった。

「ハリーに会いたい…」
「仕方ないよ、騎士団の任務が優先になっちゃうのは。何も当日じゃなくても、ヤックスリーを捕まえた後で数日遅れのお祝いをしてあげたら良いじゃない」

シリウスとしても敵の尻尾を見つけた以上、それを逃がす気はないようだった。そうは言ってもハリーのお誕生日を祝いたいという気持ちはずっと温めていた感情だったので、昨日家を出る最後の瞬間まで譫言のように「ハリー…ハリー…」と呟いていた。

「これ、ハリーの誕生日祝いにと思って買っておいたんだ。君から渡しておいてくれ」
「おもちゃの箒? うわ、喜びそう。渡しておくね」
「よろしく」

そう言って彼を送り出した翌日の夕方、私は変装した上で自分に目くらまし術をかけて、リリー達の隠れ家に行った。

ノックは2回と3回に分けて。合言葉は"有事の時こそ笑顔を忘るるなかれ"。

「誰?」

仲間の誰かであることはわかっていつつ、目くらまし術で視界を欺いている上に変装したせいで声も変わっているので、訪問者が"私"であることは流石にわかってもらえなかった。リリーの緊張した声が聞こえたので、私はそろそろポリジュース薬の効き目が切れることを感じながら"自分の声"で答えた。

「イリス・リヴィア。6年生の時、ホグワーツの厨房で一緒にフォンダンショコラを作ったよね。お互いに贈るためって名目だったけど、私は本当はジェームズに渡すためのチョコレートを作ってほしくて、あなたを誘ったんだ。────今は目くらまし術で姿を消してるから、扉を少しだけ開いてくれたら中に入ってすぐ術を解くよ。万一にでも私がここにいるところを見られたらまずいと思って」

しばらくすると、扉が慎重に開いた。
リリーがまだ緊張した面持ちで家の外を眺めている。その隙に私はするりと中に入り込むと、目くらまし術を解いてみせた。

「きゃっ!」

突然家の中に現れた私に、リリーは驚いて叫び声を上げた。その瞬間、2階からガタガタ、ドタン! と騒がしい物音が響き、階段をドスドスと降りてくる大きな足音が聞こえてくる。

「どうした、リリー! …ってなんだ、フォクシーか。もう、びっくりさせるなよ」
「ごめん、念には念を、って思って徹底的に自分の姿を消してたら驚かせちゃって」
「私こそごめんなさい、まさか本当にあの一瞬であなたが入ってくると思ってなくて」
「リスクを回避することにかけてイリスの右に出るやつはいないからね」

玄関を入ってすぐ目の前に広がっている応接室で、リーマスがソファに座って紅茶を飲みながら笑っていた。リリーもどっと緊張が解けた様子で溜息をついており、ジェームズも私の顔を見て嬉しそうに笑う。

「パッドフットは一緒じゃないのか?」
「それもごめん、シリウス、昨日から緊急で騎士団の任務が入っちゃって、張り込み中なの。代わりにハリーへのお誕生日プレゼントは私が預かってきたよ」

シリウスが来られないと聞いて、ジェームズは相当落胆したようだった。しかしリリーが「騎士団の任務が優先なんだから仕方ないでしょ」と彼を慰める。ジェームズはムスッとした顔をしながらも、「今ハリーを連れてくるから待ってて」と言って再び2階に戻って行った。

「ピーターは?」
「さっき手紙が来たわ。昨日死喰い人が近所をうろついてるのを見ちゃったから、今は鼠の姿に変化して家の隅に隠れてるって。とても外に出られないって何度も謝罪の言葉が書いてあったわ」
「そっか…。まあ、命が懸かってるなら仕方ないね」
「ええ。それに彼ならこの間来てくれたばかりなの。あの────この間マーリンが…一家ともども例のあの人に殺されたって話を聞いて、私達が落ち込んでるんじゃないかって…心配してくれて…」

言いながら、リリーの目には涙が溜まっていく。
マーリンなら、私もこの間の会合で話したばかりだ。

そして彼女は、先週殺されてしまった。

その話を聞いた時は、私もかなりショックを受けたものだった。あの時はそんな運命など知らず、楽しそうに"明日"の話をしていたというのに。
とても気さくな人だった。明るくて、年を感じさせない元気な魔女だった。
明日死ぬとも知れない────わかっていても、どうしても昨日までそこに当たり前のように生きていた人がいなくなっているという事実は、心を蝕んでいく。

「リリー、マーリンは素敵な人だったよね。きっと最後まで気高く戦い抜いたんだよ。彼女みたいな人がいてくれるから、世界中にいるハリーみたいな赤ちゃんや力のない人達が守られてるんだ。そのことに感謝して────ほら、今日はお祝いなんだから。笑って」

私はリリーの肩を抱いて、リーマスの隣に腰掛けた。彼はすぐにもう2つカップを用意すると、湯気の立つ温かいハーブティーを入れてくれた。

「カモミールだよ。きっと気持ちが落ち着く」
「リーマス、イリス…2人ともありがとう」

ちょうどその時、ジェームズがハリーを連れて戻って来た。涙目のリリーを見てぎょっとした顔をしたものの、私とリーマスがハリーを驚かせないように「大丈夫、マッキノン家のことを思い出しちゃったみたいなんだ」と端的に理由を伝えると、彼も悲しそうな顔をしてリリーの隣に座った(ジェームズに席を空けようと、私とリーマスは同時に立ち上がり、テーブルを挟んだ反対側のソファに座った)。

「やっぱり世の中、良いことばかりとはいかないね」

ジェームズはそう言うと、抱いていたハリーをリリーに預けた。彼女がハリーを抱きしめると、ハリーはきゃっきゃっと笑ってリリーの濡れた頬をぺたぺたと触る。手触りが気に入ったらしい、母親がなぜ泣いているのかということも知らず、彼女と全く同じ緑色の目を輝かせながら、リリーの顔を弄んでいた。

リリーはようやく笑ってくれた。その笑顔を見て、ハリーの笑い声が一層高くなる。リリーの表情が変わったのが面白かったらしい。

「ハリーがいてくれて良かったわ、本当に…。どんなに苦しいことがあっても、この子のために私はいつも笑って生きていかなきゃって思えるもの」
「ああ、僕もそうだ」

ジェームズがリリーごと一緒にハリーを抱きしめた。学生時代だったら「僕だけじゃリリーを笑顔にできないのか?」なんて言っていそうなものなのに、彼はすっかり落ち着いた父親の顔になって、妻と子供を支えている。

私とリーマスはそんな家族の姿を見て、互いに目を見合わせ安心からの溜息をついた。

「さ、湿っぽい空気はこれで終わりね! ダイニングに料理を用意してあるの、ハリーはまだ同じものを食べられないけど、赤ちゃんでも食べられる小さなケーキをダンブルドア先生が贈ってくださったのよ、良かったら一緒にお祝いしてくれるかしら?」
「もちろん!」
「そのつもりで来たからね」

元気に立ち上がったリリーに続いて、私とリーマス、そしてジェームズも揃ってダイニングへと移った。そこには既に、彼女が用意したという豪華なディナーが机の上に所狭しと置かれていた。チキン、サラダ、シチューにバゲット────まるでホグワーツのクリスマスのお祝いのようだ。机の長辺には椅子が3脚ずつ、合わせて6脚置いてある。短辺にはひとつ、赤ちゃん用の高くて小さな椅子が置かれていた。その前には、ひとつのプレートが置かれており、柔らかくされた野菜やスープ、それからダンブルドア先生が贈ったという小さなケーキが置かれていた。火のついていない蝋燭が1本、ケーキに刺さっている。

「わあ、すごい…! リリー、いつの間にこんなに料理の腕を上げたの?」
「家にいると料理くらいしかすることがないのよ」

照れたように笑いながら言うリリー。学生時代は一緒にレシピ本を見て、硬すぎる肉や味の異様に薄いスープを一緒に食べていたというのに。

ハリーの面倒をすぐ見られるようにと、彼のすぐ傍にリリーとジェームズが向かい合って座った。私とリーマスはそれぞれリリーとジェームズの隣に座る。

「さあ、ハリー。今日は君が主役だよ。皆君のために集まってくれたんだ。存分に食い散らかしてくれ」
「イリス、電気を消してくれるかしら? 蝋燭に火をつけて、歌を歌ってお祝いしましょう」

パチンと電気を落とすと同時に、リリーが蝋燭に火をつけた。ハリーのグリーンの瞳が、日に照らされて煌々と輝く。彼は火に興味津々のようだった。
私達は手拍子に合わせて、お誕生日の歌を歌った。目に映る火、耳に聞こえる歌、ハリーは五感を刺激するもの全てを吸収するように、きょろきょろと辺りを見回しながら、何かを喋っていた。

「ハッピバースデートゥーユー…」

歌い終わった後は、ジェームズが代わりに火を吹き消す。一瞬完全な暗闇に包まれた直後、私が再び部屋の電気を消すと、まるで大規模なサーカスでも見せられたかのようにハリーは大興奮で「きゃー!」とのけ反って喜んでいた。

「この大仰な仕草、ジェームズそっくりじゃない?」

リリーがあまりにも言い得て妙なことを言うので、私とリーマスは思わず噴き出してしまった。ジェームズだけが「いつもハリーが暴れると"ジェームズそっくり"って言われるんだ。僕、こんなに爆弾みたいな子供だったか?」と言っていた。ジェームズは爆弾どころか、ミサイルみたいな子供だったじゃないか。

その後は、各々からのプレゼント贈呈。
リーマスはやはり、ハリーにも本をプレゼントしていた。飛び出す絵本はマグルの世界にもあったが、リーマスが贈った本はページを開くとホログラムのようにその世界が立体的に目の前に映し出されるのだ。しかも、登場人物がホログラムの街の中を歩いているのまで見える。

「わあ、魔法の絵本! 私、本物を見るのは初めてよ!」
「"吟遊詩人ビードルの物語"じゃないか、懐かしいなあ」
「やっぱり子供にはこの本かと思ってね。飛び出す仕掛け付きのものを探すのが結構大変だったけど、なんとか最後の一冊をもぎ取れたよ」

私はシリウスからのプレゼントと自分のプレゼントの両方を一気に渡した。
シリウスからはおもちゃの箒、私からは手作りの洋服だ。

「箒だ! 流石パッドフット、わかってるなあ…これで明日から英才教育ができるぞ」
「この服、サイズもぴったりだわ。それに────これ、魔法がかかってるわね?」
「うん。赤ちゃんは食べこぼしや涎がすごいって聞いたから、簡単な洗浄魔法をかけてあるんだ。洗濯がだいぶ楽になると思うよ」

シリウスのプレゼントはジェームズを、私のプレゼントはリリーを大いに喜ばせたようだった。伊達にそれぞれ相棒を名乗っているわけじゃない。ハリーはリーマスが贈った絵本に夢中のようだったが、両親も両親でハリーと一緒になってプレゼントに釘付けになっている。私はその様子を見て、リーマスと「やったね」と笑い合った。

その後、ようやく皆で夕食をいただいたのだが────リリーの料理は、驚くほどに美味しかった。どこか懐かしい味がしたので「これもユーフェミアさん仕込み?」と訊いてみたら、「ええ。亡くなるまでずっと、教わっていたの」と教えてくれた。なるほど、ユーフェミアさん仕込みの味だからこんなにも心が温かくなるのか。

ハリーが生まれる数日前に亡くなってしまったジェームズの両親。あの時はとても悲しくて仕方なかったが、こんな形で彼らが"生きていた"ことを感じることになるとは思っていなかった。思わず胸が熱くなる。

「後でシリウスにお礼の手紙を書かなきゃ。リーマス、イリス、今日は来てくれて本当にありがとう」

夕食後、ハリーを抱きかかえてリーマスと一緒に手遊びをしていると、食器を片付け終えたリリーが改めてお礼を言いに来てくれた。

「こちらこそ、お招きありがとう。子供の成長ってすごいね、この間見た時よりずっと大きくなってる」
「ああ、なんだかもう僕のことがわかるんじゃないかって錯覚を起こすよ。ほらハリー、僕、リーマスだよ」

リーマスがハリーに話しかけると、ハリーはリーマスをじっと見て、笑い出した。「いーあー!」と叫びながらリーマスの頬をばちばち叩いているのは、"リーマス"と言いたいのだろうか。

「ふふ、ハリーとも遊んでくれてありがとう。でもごめんなさい、そろそろこの子を寝かせないと」
「あ、そうだよね。ごめん、可愛くてつい時間を忘れちゃった」

時計を見ると、20時になっていた。私からなかなか離れようとしないハリーをそれでもリリーに預けると、彼女は寝室へハリーを連れて行った。

「────ハリーだけじゃなく、リリーも君達が来てくれて本当に喜んでるよ。今日の彼女、一段と笑う回数が多いんだ」

リリーがいなくなった後、私達が贈ったそれぞれのプレゼントを棚に飾ったり、おもちゃの箒を浮かべて機能を確認していたジェームズが私達に背を向けてそう言った。

「…ジェームズ、あなたがいてくれてるお陰でリリーはなんとか毎日希望を持って生きていられるんだと思うよ」

私には、なんだか彼の言葉が「僕では彼女を笑顔にできないから」と言っているように聞こえてしまった。だから、そう言って彼をなんとか励まそうとする。
────リリーを案じているのは私だって同じだ。なんなら、そこに向ける感情に愛情と友情の違いはあれど、私はジェームズと同じか、もしかするとそれ以上にリリーのことを心配していた。だって私は、彼女とずっと一緒にいられるわけじゃないから。

気が強くて、頑固で、正義感の強いリリー。でも本当は誰よりも優しくて、涙もろくて、自分に厳しいあまりすぐに塞ぎこんでしまう女の子。

「忘れないでね、私はあなたにだからリリーを託したの。リリーは私の一番大事な友達だから、私があの子を笑顔にできるのは当然のことなんだよ。でも、いつも隣にいてあげられるわけじゃないから────だからお願い、ジェームズ。リリーのことを、これからも守ってね」

ジェームズは振り返って私のことをまっすぐ見た。隣でリーマスが目を伏せて微笑んでいる気配が伝わる。

「────そうだったね。僕は君からリリーを託されたんだった。誓うよ、僕が彼女を、何に代えても守ってみせるって。彼女の笑顔を絶やさないって」

こういう時、彼の切り替えの早さを本当に尊敬する。
リリーがハリーを寝かしつけて戻って来たところで、私とリーマスはお暇することにした。

「イリス、送って行こうか?」
「大丈夫だよ、姿くらましするだけだから」

リーマスが心配して(きっとこの間家に帰った瞬間ヴォルデモートに襲われたことをまだ気にしているのだろう)そう言ってくれたが、私は笑ってその申し出を断った。

「自分の身は自分で守れる。リーマスも気をつけてね」
「ああ、そうだね。まず自分のことを守らなきゃ。────ジェームズ、リリー、君達も家にいるばかりで滅入ることもあるかもしれないけど────気を強く持って」
「ええ、大丈夫よ」
「今度こそパッドフットとワームテールも招待するから、またハリーと遊んでやってくれ」

笑顔の2人に見送られ、私達はポッター家を出た。私とリーマスは「それじゃあ、また」と"次も会おう"という意味を込めた挨拶を交わし、それぞれ姿くらましをして家に帰る。

あと何回、こうして彼らと平和な食卓を囲めるだろう。
誰もいない家に帰り、しんと静まり返った部屋にひとり戻った瞬間、そんな弱音が頭をよぎる。

ううん。何度だってまた会えるよ。
ユーフェミアさん達の訃報、マッキノン一家の訃報、近しい人の死を思い出して落ち込んでいた気持ちをなんとか奮い立たせ、私は勝手に湧いて出た弱気を追い出す。

大丈夫。
死は確かに誰にいつ訪れるものかわからないけど────。

私達なら、きっと大丈夫。何年経っても、何十年経っても、また一緒に悪戯をして遊べるはずだから。
そのために、私は────これからどれだけの時間を要そうとも、彼らを、そして自分を守ると決めた。だから、大丈夫だ。



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