▼ ハルト
ゼアルの世界に飛んだ長編夢主くんのお話。
「ったくあの鈍感メ蟹ックめ…!俺が構ってあげられなかったらいじけるくせに、自分はD・ホイールに夢中ってどーいうことだよ!そんなに好きならD・ホイールと結婚すりゃいいんだ!あの蟹頭!!」
「…」
「…あ、あれ?此処何処だ?随分と薄暗い…」
「…」
「ん?うわ、どっかのタワーマンションか何かか?地上からすげえ離れてる気がするんだけど!」
「ねえ、」
「なんかネオ童実野シティとは違った街並みだな…。かと言ってサテライトにしちゃ整い過ぎてるし…」
「…ねえってば!」
「うおおうっ!?…って誰だ?」
「それはこっちの科白だよ。いきなり現れたかと思ったら突然怒り出すんだもん」
「え、あ、悪かったな。ごめん」
「ふふ、気にしてないから大丈夫だよ。それよりお兄さん何て名前?僕はハルトって言うんだ」
「俺は名前。宜しくな、ハルト。それより此処は何処だか教えてくれねえ?」
「此処はハートランド内の僕の部屋だよ」
「ハート、ランド?」
「知らないの?ハートランドシティの真ん中にある遊園地のことだよ」
「へえ…、う?ハートランドシティ?じゃあ此処はネオ童実野シティじゃねえってことか」
「ねおどみのシティ?名前がいた場所?」
「そうそう。ネオ童実野シティって聞いたことない?」
「うーん、僕は無いなあ…」
「そっか…(ってことは何だ?俺はまた別世界に飛ばされたってことか?)」
「名前はどうやって此処に来たの?来る前まで何をしてたの?」
「実は…かくかくしかじか」
「まるまるくまぐま…、分からないことだらけだね…」
「もしこのまま帰れなかったらどーしよ…」
「ああ、泣かないでよ名前!…そうだ、これあげる」
「…キャラメル?」
「うん。元気が出る魔法のお菓子なんだって、兄さんが言ってたんだ。だから名前もこれを食べたらきっと元気になるよ!」
「…ふはは、サンキュ、ハルト。ん、美味い!」
「元気出た?」
「出た出た!…来ちまったもんは仕方ねえ。これからどうするか考えるよ」
「僕もできる限り手伝うよ。でもそのまえに折角会えたんだし、ちょっとだけ僕と遊んで欲しいな」
「おう、いいぜ!何して遊ぶ?」
「んー…、かくれんぼ!」
「かくれんぼか、懐かしい。よし、俺が鬼になってやるからハルトは20数え終わるまでに隠れるんだぞ」
「わーい!ちゃんと目を隠してゆっくり数えてね!」
「分かった分かった!じゃあ数えるぞー。いーち、にーい、さーん……にーじゅう!さーて、捜しに行きますか!」
***
要はハルトからキャラメルを貰いたかっただけ。
長くなるためここでストップ。
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