恋愛などという薄ら寒いものには欠片も興味はないが、しかし、この欲望を恋という単語に当てはめるのだというのならなるほど、それはそうなのかもしれない。
先までの行為ですっかり疲弊してベッドに埋もれているソイツに覆いかぶさってキスを仕掛けると厭そうに首を振って逃れようとする。
ち、と小さく舌打ちをすると一瞬だけびくりと震え動きがとまった。相変わらず、俺のことが怖いらしい。
好都合だ、顔を固定してもう一度キスを仕掛けると今度は大人しく受け入れた。

「……ん、ぅ」

口内を好き勝手に蹂躙すると面白いぐらいにびくびくと跳ねる体を、シャツの上から弄る。
じたばたと暴れても子犬がじゃれてる程度の衝撃しかないのはやはり脱力しきっているからだろう。
首筋に顔を埋めると汗と俺の家の石鹸の匂いが混じってなんとも云えない。
端的にいえばムラムラする、わけだ。

「も、しない……っ」
「知らねえな」

シャツの上から胸の突起を弄ると甘い声を上げてまた体を震わす。随分と敏感だな、という感想を抱いてから、先の行為の名残かと思い至る。
舐めたり噛んだり潰したり引っ張ったり、痛いだろう刺激すら快感に変換されるのはコイツがマゾだからなのか何なのか。

「ぃたっ……あぁっ!」
「痛い?気持ちいいの間違いだろ」

既に勃起し始めているソレを指で弾き鼻で笑うと感じているくせに悔しそうな顔で睨んできて、それにすら興奮する。
セックス覚えたてのガキでもあるまいに、どうにも自制がきかない。
片手で乳首を弄ったまま首筋に思い切り噛み付く。何度も何度も、血が滲むほどに。
ボリュームを抑えることを忘れた悲鳴染みた喘ぎ声が耳元で断続的に上がる。

「変態」

ぐり、と膝で股間を押してやると切羽詰ったような声になった。

「ひッ、……ぃ……」
「ふ、本当に変態だな」
「やぁああっ!」

思い切り踏み潰すとその刺激で達したらしく思い切り仰け反って痙攣する。

「ぁ……っんん」

だらしなく開いた口に唇を重ねて貪るとおずおずと舌が絡められる。
コイツは何だかんだでキスが好きらしい。普段から拒まれる事は滅多にない。
さっきのは、憶測でしかないがまぁ恐らく本当にセックスがしたくなかったんだろう。
けどそんなのは知ったことじゃない。
すっかり怒張しきったモノをスラックスを寛げ尻に押し当てると小さく声を上げて逃げようとした。

「逃がすかよ」
「やだっ、や……っ」

赤ん坊がおしめを交換するときのように、膝が胸に付くほど折り曲げてやると愈々本気で抵抗をし出す。が、既に両手でも足りないほどに達しているコイツの抵抗などないに等しい。
前戯なんてモンをするつもりもないので何のためらいもなく突っ込むと随分と大げさに背を仰け反らせる。詰まった声と体の痙攣が、コイツへの衝撃を物語っている。

「ぁっ……」

すっかり焦点の合わなくなったうつろな目が辛うじて俺を映す。
こうなってしまえばこっちのもんだろう。抵抗らしい抵抗もなくただ俺の行為を受け入れる。
最初はセックスなんていう面倒くさい行為をわざわざする意味がわからなかったが、オナホよりもはるかに気持ちがいい。それに女の喘ぎ声は不快極まりないがコイツの声は寧ろゾクゾクする。

「気絶はするなよ」

聞こえてないだろうが耳元でそう呟くと吐息が鼓膜を震わせるのがいいのかまた甘く鳴いた。






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中途半端。
0528 一部修正





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