久しぶりに来たこの町は

大して変わることもせず。



あまりそこらをフラフラできない立場なもので、

笠で顔を隠すように俯きながら歩いた。



途中、銀時を見かけた。

それより、近くにいた女の方が気になった。


知ってる。
アイツは、覚えてないかもしれないが。


共に戦った。
刀を振り、戦った。



笑ってる。
楽しそうに。

何が面白いのか、さっぱりわからない。


ただ無性に腹が立った。
自分に。



アイツは銀時を選んだわけじゃなくて、
ただ銀時のような人生を選んだだけ。


お互いにきっと『仲間』とか『家族』とか
そういうんだって解ってるけれど。




―――もう、どうしたらいいんだ





心を誘拐してしまえたら





出来るわけない。


俺にはいらないもんだ。








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高杉さんじゃなくてもよかったんじゃないの?
ってか高杉うちのサイトに登場したこと自体が初じゃないですか!?

最初は高杉っぽくしなきゃと思って
『春雨』とか『にぞう(漢字わからん)』とかちょいと出そうとしたけど
無理でした。