作品 | ナノ
っあー、もしもしィ? 俺だけどォ……。オメー電話には出ろよォバァカチャンがァ。心配すんだろォ。……マァその心配ももう必要ねーんだけどォ……。なー、名前チャン俺に言えないことやってナァイ? 俺の気のせいならいいんだけどォ、この間名前チャンによーーっく似た女の子がさァ、新開によーーっく似た男とホテル入るの見ちゃったんだよネ。ホテルって言ってもビジネスホテルじゃないヨォ? 男と女がエッチなことしちゃうホテル。マァ、ネ、名前チャンが見かけによらず淫乱でェ、俺が下手くそで他の人とヤッてるとかァ、実はこれが名前チャンの人には言えないようなお仕事とかならマァ納得できるけどォ、違うよナァ? 昨日は東堂によーーっく似た男とカフェでお茶してたネ。多分名前チャンは今この留守電聞きながらァ冷や汗ダラダラ流してると思うんだけどォ、マァそこはどーでもいいヨ。あ、言っとくけどストーカーしたんじゃないヨォ? 俺も忙しいからァ。見かけたのはたまたまだから安心してネ。で、俺、名前チャンの浮気現場見るの今回が初めてじゃナイんだよネ。何回も何回も見てるわけ。俺はその度に色んなこと思うわけだけどォ、飲み込んできたワケ。ゴクンってネ。なるべく不要な喧嘩したくなかったしィ、俺ァこう見えてホントーに名前チャンのことが好きだからァ、名前チャンに浮気癖があろーが名前チャンがデリヘルやってよーが別れる気はハナっからないワケ。あ、今ホッとしたデショ? 名前チャンも何だかんだ言って俺のこと大好きだもんネ。俺も名前チャン大好きだヨォ。でもネェ腹は立つからァ、名前チャンがどこかに行かないように閉じ込めることにしたんだァ。ホラ、俺も名前チャンも今働いてるからァ、お金はあるジャン? っあ、ダイジョーブだヨォ、俺、名前チャンより稼いでっからァ、名前チャンが働かなくても十分暮らしていけるヨォ。セックスだって、新開よりも下手くそかも知んねーけど一生懸命頑張るからネェ。っあ、それと、きっと名前チャンが起きたらこの留守電を1番最初に聞くと思うんだけどォ、変な話怖がらないでネ。俺なりに考えた結果がこれだからァ。……何だっけ、いつだったか東堂に言われたんだけどォ。振り切れるなよ、って。あんときは意味ワカンネーって笑い飛ばしたけど、もしかしたらこういうことだったのかもネ。俺ァ名前チャンを閉じ込めっぱなしにするなんて酷いことはできねーからァ、ふたりでいるときは出かけたりしよっかァ。でも俺がいない間はどこにも出してあげないヨォ。名前チャン、誰ンとこに行くか分かんないからネ。……それじゃあ俺が帰ってくるまでいい子にしてるんだヨォ。愛してるぜェ名前チャン。


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