これが俺の兄さんです | ナノ




-幽霊って信じる?
--見たことないから分かんないよ

-じゃあ見たら信じてくれる?
--優しい人なら友達になりたいな!

-えっと……
 お兄さんなんだけどいいかな?




「っていう奇跡の出会いから5年が経とうとしてるねヒロ君。」

「ごめん円堂くんに明日渡すチョコレートを作るので今忙しいから話しかけないでくれると嬉しいな兄さん。」

「反抗期?これが俗に言う反抗期とやつ?そんな…俺は!父さんにも!反抗したこと無いのに!!」

「時代は変わるんだよ兄さん。」

「反抗期の息子を持つ世のお父さん方の気持ちが今分かったよ。お父さんは悲しい・寂しい・やるせないよヒロ君!」

「あ。あぁああああ!!兄さんが騒ぐからクッキーにひび入っちゃったじゃないか!馬鹿クズ兄さんの馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿!兄さんにもチョコあげようかと思ったけどもう知らないからね!?」

「いやぁあああああ!!!!ごめんごめんねごめんなさい許してくださいマイスウィートブラザーヒロ君からのチョコを俺にもください喉から手が出るほど(幽霊だから出来るけど今は空気を読みます)めっちゃくちゃ欲しいですぅうううう!!」

「だから五月蝿いんだってば。」

「黙りますね!」



バレンタインとお兄さん