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バンッ







「おっはよー火影様〜!!」


今日もまたいつものように元気良く、美湯は火影室にノックもせずに入った。



「ねぇねぇ、今日は新人下忍の説明会でしょ?」
「ああ。今呼ぼうと思っていたところじゃ。しかしやけに気合が入っておるのう」
「まーね!」
「とりあえず説明会は九時からじゃ。あと四十分くらいあるからの。少しゆっくりしていくが良い。
 これから長期任務が始まるからな。ああ、饅頭があるぞ」
「あ、ほんとだ!やっぱり火影様大好き!!ありがと!」
「現金なやつじゃ」

呆れた様子を見せながらも、火影はどこか嬉しげだ。
四年前の時のような彼女など、できれば見たくない。
楽しそうに笑って過ごしてくれるのが一番だ。



「…わしにはそんな事を言う権利などないかの」


孫のような存在である彼女だ。
やはり元気で居続けて欲しい。









コンコン








突然ドアをノックする音がして二人は振り向く。




「…あれ?」
「おお、そうじゃった。美湯にはまだ言っとらんかったの。
 今日から卒業生を担当する上忍を召集しておいたのじゃ」


そう言うと火影は他の上忍を周りに集め、ある物を取り出した。

「水晶?」

そして、水晶に映った光景は、新入生説明会のために集まった子供たちの様子。
なんだか、春野サクラと山中いのというアカデミーを卒業した二人が揉めているようだ。
―――と、そこに他の女の子達も集まって、喧嘩は拡大している。
どうして揉めているのかと辺りの様子を火影が水晶に映し出すと、よく見知った顔が居た。

「サスケじゃん」
「…あれですか。今年のナンバー1ルーキー、うちはサスケは」
「そうじゃ」
「例のうちは一族の生き残り」
「あたしもある意味生き残り」
「お前はちょっかい出すな、美湯」

美湯が茶々を入れれば、アスマが美湯を宥めた。


…なんだか、火影はさっきからずっと唸っている。
カカシもナルトを見てなんだか考え込んでいる様子だった。



と、ついさっきサクラに吹っ飛ばされたナルトが動きだし、サスケと睨み合い出した。
ナルトは机の上にヤンキー座り、サスケは椅子に座ったまま睨み合っていて、周りの女子達はナルトに「眼飛ばすな」だの「離れろ」だの、ナルトばかりを責めている。




「えー?まじかよ?」


ドンッ



その時、ナルトの真後ろで友達と喋っていた男の子の肘鉄が、ナルトに命中。
まあ、悪気はなさそうだし、事故のようだが…。







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