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「…お前はもう俺には必要ない」

「……え?何、言ってるの?どうしたの?」




「俺の相手になってまともに戦う事すら出来ないのならば、俺が強くなるための糧として利用価値はないと言っているんだ。」


「利用価値…?
 何それ…。本当にどうしたのよ?!
 ここの人達、まさか全部貴方がやったの?どうして?!」

「目障りだ。失せろ」




「待って―――――――待ってよ!ねえ、イタチ…………!!」





















「…………ッ?!」


肌に張り付く服が気持ち悪い。
随分と嫌な気分だ。
そしてここは、どこだろう?
普通の家のようだが、寝る前は何をしていたのだろうか?






…あれ?
確か私は、皆を守ろうとして、再不斬と戦って―――――――




思い出した途端、走り出した。
ナルトは、サスケは、サクラは、タズナさんは、カカシは……?!
あれからどうなったのだろう?
また、大切な人を失ってしまったのだろうか――――?












「ナルト!サスケ、サクラ!!…って、あれ?」
「お、やっと目が覚めたか。大丈夫かーヒカリ?お前、相当頭強く打ったでしょ」
「あれ?カカシ生きてる」
「ん?生きてるけど」 



アハハと暢気に笑うカカシに少し苛っとする。
こっちは物凄く心配してたのに。皆死んだかと思った。
でも、生きてて良かった、本当に。


カカシの話によると、あの後ナルトとサスケが水牢の術を解いて、カカシを救出したらしい。
再不斬の元に霧の暗部が現れ、首を千本で刺して連れて行ったように見えたが、実はまだ生きてるとか。
まあ、自分が文句を言えた立場でもないので、何も言えない。
けれど皆無事らしいから、もうそれでいい。
今はチャクラコントロールの木登りの修行中だとか。



「ヒカリも修行やりに行ったらどうだ?」
「いや、あたし木登りならできるからいいや」



タズナはどこかへ出かけているようだが、その娘のツナミは家に居て、お茶を出してくれた。
孫のイナリも居たが、あまり喋ってくれなかった。
ツナミとは自己紹介もほどほどにして寛いでいたところに、サクラとタズナさんが帰ってきた。


サクラにも散々心配され、一人で戦おうとするなとしっかり怒られた。
彼女も特に大きな怪我はないらしい。
しかも、サクラはチャクラコントロールの木登り修行は一度目から三人より遥かに秀でていたそうだ。
女の子の方が、やっぱりチャクラコントロールは上手いのか。

まだ外も明るいし、少し外の様子を見てこよう。
カカシ達に伝えてから外に出ると、潮の匂いが強くなった。
今まで気に留めていなかったが、どうやらこの家は海のすぐ隣にあったらしい。



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