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――――忍たる者、基本は気配を消し、隠れるべし。




翌日、演習場でさっそく演習が始まっていた。皆思い思いに動き、ヒカリも木の茂みに隠れながら歩き出した。








隠れずに堂々と立っているやつもいるが、この際無視しよう。
上忍の自分が彼らの為に動いたところで、実際は彼らの為になりはしない。









今日は朝食を抜いてこいと言われたので、仕方なく今日はまだ何も食べていない。
だが実は兵糧丸はあるのだ。
これは忍としての常識である。持っておくと便利なもの。これくらいならいいだろう。









「あらー。ナルト、だっさ」





暫く歩いていると、木にナルトがぶらさがっていた。
どうもカカシにやられたようだ。ロープで足が縛られている。
もがいているが、全く動けないらしい。
結構きつく縛られているようだ。






と、そこでナルトは近くの木の枝にいるヒカリを見つけたようだった。


「あ、おいヒカリ!助けてくれってばよ!」
「えー。自分でそのくらい抜け出せるでしょ」


…と、そのナルトの下にカカシが現れた。そしてヒカリをよそに話し出す。酷いな、カカシ。

「術は良く考えて使え。だから逆に利用されるんだよ。それと、バレッバレの罠に引っ掛かるな。バーカ」
「ムッキィ〜!!」
「忍者は裏の裏を読め」
「んなの、分かってるってばよー!」
「あのねぇ、分かってないから言ってんの!いいか?」





左方に気配がひとつ。
忍者学校卒業したてにしては上手く隠れているのは、サスケだろう。
もう仕掛けてくるらしい。


だがまだ自分は戦闘の準備が終わっていない。
今のうちに逃げよう。
忍なら裏の裏を読めと言われたナルトが慰霊碑の方を見ていた。
成る程、後で丸太行きかと思ったが無視する。








***





暫く歩いていると、なんだか物凄い音が聞こえた。
地面が割れるかのような音だ。
カカシの仕業だろうか。
すぐに音のした方向へ木から木へと渡って飛んでいった。












途中で、サクラが倒れていた。しかも泡吹いて。果たして女の子がこれでいいのか…。
幻術にでも掛けられたのだろう。が、後で起きるんだろうから今はそっとしといて、まずサスケ。







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