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三ヶ月前に転入生がやってきた。ソイツは煩いコトこの上ないような宇宙人。

騒ぎの発端は殆ど…いや、全てアイツだ。


だがある日、毎日毎日、飽きない程何かしら仕出かすアイツを端に、アイツの傍にいた会長である斎藤に恋人が出来たと噂が流れた。


噂だから信じていなかったが、転入生が食堂でまた何か仕出かして行った時、それが本当である事を知った。


斎藤の傍にはパッとはしないような平凡がいた。名前は確か森岡幸喜。


いつの間にそんな関係になったかなんて、俺にはどうでも良い。


…と、そんな事より…

今回の騒動の発端である転入生と親衛隊を事情を聞くために他の風紀に任せて風紀委員室向かわせる。

俺は騒がしくなった食堂にいる生徒を治めるために、その場に残り声をかける。


生徒達は聞き分けがよく、冷静になるとすぐに食事に取り掛かった。


それを確認すると、風紀委員室に戻る。それが、転入生の所為で日常化となっていた。



今日もいつものように生徒を鎮ませ、俺は風紀委員室に向かうため扉に向かおうとした。


足が止まってしまったのは扉の前にある男が佇んでいたからだ。



彼は生徒会が集まっている2階を悲しげに見つめていた。

正直、一目で見ても森岡と同じ、至って平凡だ。


だけど、彼の表情は触れると壊れてしまいそうな程、ずっと見ていないと消えてしまいそうな程儚いものに感じさせた。


今にも泣きそうな顔をしている。なのに、何処か安心したような雰囲気だ。

一体、どちらに見て取れるか分からないが、俺には関係ない事。


きっと彼は生徒会の中に好きな奴がいたのだろう。それで親衛隊のように嫉妬したに違いない。


彼とすれ違う際にズキリと痛んだ胸に気付かず、風紀委員室に向かった。

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  モドル

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