「だから、ごめんって」
僕の頭をポンポンと撫でながら謝る人は、今回僕がキレた原因である会長だ。
「…ほ、とに、…はんせー?」
「本当に反省してる」
「も、ない?」
「ああ、もうしない」
不安で何度も何度も執拗に聞く。聞き過ぎたら呆れられるかもしれないけど、それぐらい今回の出来事が心の傷になった。
「もう絶対にしないよ」
「…」
「約束する」
小指を出して来た会長に僕もゆっくりながら小指を出す。
小指同士を結ぶと歌は歌わないけど、縦に軽く振る。
しばらく小指を見て、会長に目を向けると優しく微笑んだ。
「もうしない。約束する。」
「…ん」
「愛しているよ、宝」
「…わん」
幸せです。
(……)
(かい、ちょ?)
((わんって…っわんって…っっ))
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モドル