注ぎ過ぎた愛故の乱離骨灰※

※グロテスクシーン放置につき注意
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僕が君でない理由より
君が僕でない理由の方が
猛烈に知りたかった


問いかけても君は
困ったように
首を傾げて笑うだけで
答えは見つからない

でもいいんだ
僕が君を
愛して愛して愛して愛して
愛して愛して愛して愛して
愛して愛して愛して愛して
愛している事実は
変わらないから


そうだ
実現してしまおう
僕自身で


君は
出会ったときも
話すときも
キスするのときも
抱かれるときも
いつもいつもいつもいつも
いつもいつもいつもいつも
いつもいつもいつもいつも
笑顔だった



だから

 ひとつになろう
 君が僕になるために


笑顔で頷く君
ほら、予想通り


そんな君が
愛しくて愛しくて堪らない

早く、早く、と
本能が急かす


"ずうっと一緒だよ"



振り下ろされた大きな斧
君は笑顔を貼り付けたまま
小さく呻き声を上げる


飛び散るのは
君が嫌がっていた
B型RH-の血液

なんて勿体無いのだろう

その一滴すら
愛しくて堪らないというのに

鋸山で
君の四肢を切り離した
耳に響く大きな悲鳴

それでも君は笑顔だった

地面に転がる
胴だけの君を見つめながら
切り離した四肢を
僕は
大事に大事に
胃に収めていった

喉元を過ぎる度に
嗚咽が煩くて
自分自身が憎らしかった

白くて細い手は 
脂肪が少なくて
食べにくかった


それから
喉から臍までを
ナイフで裂き
ひとつひとつの臓器を
飲み込んでいった


君は
笑ったまま動かなくなった

 もうすぐ
 もうすぐだからね


可愛い可愛い君の
首から上に囁いた


髪の毛を
一本残らず食い尽くし
脳味噌を
ぐちゃぐちゃに噛み砕き
眼球を
口の中で転がし


何も無くなってしまった




愛しい愛しい君は

遂に僕になった



血塗れの口を拭って
胃酸でからからになった喉で
あげられる喜悦の声



しかしもう
その声に応えてくれる君は
もういない


君の
顔を見ることも!
声を聞くことも!
身体を抱き締めることも!

できなくなったんだ
一つになってしまったから



どうして



ふと振り返ると

返り血を浴びたグラスと
計7錠の飲み薬と
書き添えられた紙切れが
僕の方を見て
くつくつと笑っていた



 




("お薬、飲むの忘れちゃ駄目だからね―")
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