そのころ図書室では…


氷漬けってなかなかおもしろいなぁ〜。

元から頭の可笑しかった司がさらに馬鹿になっていく。

「司兄…頭大丈夫か?」
夏樹は呆れたように司に聞いた。

「おう?俺は元から問題ないぞ?頭以外ならな」
フッ、と笑うと死んだ魚のような目になった。

「…アホですね、アホ」
小春は本から目を離さずに司を切り捨てる。

「ウルヘー、バーカ」
べーっと子供のように舌を出しながら言い返す司。

「司…貴方という人は…」
小春には関税居に呆れられてしまったようだ。南無。

「そもそも氷付けになって普通に生きてる人間もどうかと思いますけど」
尚斗が夏樹の横でそう呟いた。

「確かに。自分でも頭は大丈夫だって言ってるしなぁ…。普通はいきなり解凍したら死ぬよな?」
夏樹も尚斗の考えに賛同しながら呟く。

「馬鹿だな、お前ら。そんなこともわかんねーのか?」
二人の呟きを聞いていた司が得意気にふんぞり返りながら言い放った。

「…あんまりマジで聞かないほうがいいと思うがな…」
その後ろでこれまた呟く郷水。

「うわ、つめてーな。親友の言う言葉だとはとても思えねー」
「誰が、何時、お前の親友になった…」

「出会ったときから」
「黙れ!」

一通り問答を繰り返すと…
「ところで何で生きてるの?」
と、ライオルが聞いた。

「…何か違う解釈が出てきそうだが…まぁ、それはともかく。何で俺が無事かと言うとだな…」
とりあえず、その場に居る全員が司の言葉に耳を傾ける。

「それは…?」
「それはこれが小せt―――――ゴシャッ!………」

鈍い音が図書室に響き渡る。

翌日、プールの中に仰向けになって浮いている司が発見されたとか、しないとか…。



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