ドーンと大きな音がして
パァット綺麗に散っていく
真っ暗な夜だけに咲く綺麗な光の花
アタシの隣にはいつものように彼がいて
夜空を見上げて大きな瞳を輝かせてる
アタシもいっしょになって見ほれてる


毎年恒例の近所の神社でのお祭り
今日だけのために咲く花だから
彼の目がアタシから離れるのも許してあげる

だから変わりに綺麗に咲いてよ？
味気ない暗黙のカーテンに
大輪の花の刺繍を施して
彼がアタシから目をはなすも仕方ないくらい

あまりにもあっけなく散っていくから
誰もが目をはなせない
目を逸らしたらもうそこにはいないから

「凄かったね、また来年一緒に見よう」
「うん。またこようね」

あっという間に咲き誇っては消えて
今ではいつも通りの暗い空
それでも来年また見れるから
それまで彼と一緒に待ってるよ


真っ暗な夜空を染める彩りは
また来年やってくる
アタシから彼の目線を奪って
私までも魅了する
一生懸命に咲く大輪の花
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珍しく女性視点だ。

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