誰よりも1番に


「「「お疲れっしたぁぁあ!!」」」


練習終了後の海南大付属バスケ部。


「あれ?神さん、今日シューティングしないんスか?」



信長が不思議そうに尋ねてくる。


「あ。うん。用事あるから。」

「用事?・・・はッ!!」

「・・・・・。」



「俺も一緒に・・・。」

「絶対来ないで。」




信長に来られてたまるかよ。

俺が誰よりも先に。

誰よりも1番に。



「牧さん、スミマセン。先上がります。」

「ん。・・・あぁお疲れ。・・あ。俺も・・」


「いえ結構です。」

「そ・・そうか?」



牧さんと言えども、許さない。


「失礼します。」



急いで着替えて学校を後にする。

早く。早く。早く。


自転車を漕ぐスピードも必然的に上がる。



会いたい。会いたい。会いたい。



目的の家に到着すると、自転車を立てかけ、インターホンのボタンを押そうとした瞬間。



「あ・・・。」


「・・・三井さん。」


「なんでテメェがココにいるんだよッ!?神!!」


「それはコッチのセリフですよ、三井さん。邪魔です。」


「あぁ?ふざけんなッ!!テメェの方が邪魔だっつの。帰れよ!!」


「俺の方が先客ですよ?」


「・・・っ!?うるせーよ。俺の方が先輩だろーが!!」


「関係ないです。学校違うし。」


「お前、なんなんだよ!?いいから帰れって。」


「・・・・俺は引く気ないですよ?」




ガチャ!


三井さんとしばらく言い争いをしていると、目の前のドアが開いた。



「「静っ!!!!」」



それは俺の愛しい愛しい想い人。


『・・・?あ。神くん・・・と三井さん?』




『どーしたんですか?2人揃って珍しい』なんて彼女は言うけど、決して一緒なんかじゃないから。


俺の方が先だったし、俺の方が静のこと好きだから。



「三井さん、どっか行って下さいよ。ホント邪魔です。」

「あぁ!?俺だってコイツに用があんだよッ!!」



はぁ・・・。

マジで邪魔。

こうなったら三井さんより先に・・・。



「静。」

『・・・なに?」



「「3万hitおめでとッ!!!!」」←シンクロ



「!!??」



おいおい。三井さん。


ホント邪魔。勘弁してよ。


三井さんの顔を見ると絵に描いたようなドヤ顔。


「お前一人にオイシイ想いさせてたまるかっての。」だって。


ホント、うざい。



でも。


『あ・ありがとうッ!!』って、


彼女が嬉しそうに笑ってそう言うから。




今回は、引き分けね?三井さん。


次はないと思って下さいよ?



俺、引く気ないんで。


The celebration of 30000Hit FOR こゆきさん


←*。Back


×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -