悪戯
writing by 『*01番星* 』はるさん
―あいつの悪戯は―
―今に始まったことじゃない―
【悪戯】
―昼休み―
「静、先生が職員室まで来いってさー。」
『わかった、ありがとう健司。』
―職員室―
『先生、何の用ですかー?』
「ん?佐藤どうしたんだ?」
『えっ、私に用があるんじゃ?』
「いや、何もないんだが…?」
健司のやろー!
騙しやがった!
―教室―
『健司ー!よくも騙したわねー!謝りなさいよ!』
「あはは、まじで行きやがった、おもしれー♪」
『このやろー!馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿!ば・か・け・ん・じ・!』
「はいはい、お手♪」
健司は手を出す。
『ワン!って犬じゃなーい!』
と言いながらも、
お手をする私…(笑)
「よし、いい子いい子♪」
頭を撫でる健司。
いつも悪戯ばっかりだけど、子供っぽく笑う健司が大好き。
―次の日―
「おい!静!背中に虫ついてるぞ!」
『ぎゃああああ!は、早く取ってよー!』
「嘘だよー♪」
『また騙したなー!』
「まじで静をからかうの、おもしれー♪」
『もう許さない!絶交よ!』
「絶交か…せっかく静の好きな、これ持って来てやったのになー。」
『そ、それは…!』
「ショートケーキ♪」
『しかも、1日30個限定の、駅前で大人気のやつ…!』
「絶交じゃ仕方ないなー。」
『な、何言ってるの!絶交なんかするわけないじゃない!私と健司はずっと仲良しよ♪』
「じゃあほら、お手♪」
また馬鹿にしてるー!
でもこのショートケーキ…
食べたかった!
『ワン♪』
お手をする私。
「よし、はい。」
そうして健司から、ショートケーキを貰った。
『お、美味しいー!』
「良かったなー。」
『もう健司最高!男前♪』
「男前なのは、前からだろ。」
こ、こいつ…
ナルシストめ!
―次の日の放課後―
『こら健司!部活行く前に、日直の仕事手伝いなさいよ!』
「面倒くせー。」
『はい、私窓閉めするから、日誌書いてね!』
「はいはい。」
―数分後―
「出来たぜ!」
『見せてー。』
1時間目…
静の寝顔を観察。
2時間目…
静はまた寝ていた。
3時間目…
静は授業中に、飴を食べていた。
4時間目…
静の横顔を観察。
昼休み…
静が同じクラスの男と話していた、ムカつく。
今日1日の感想…
今日も変わらず、静が大好きでした。
『な、何よコレ!こんなの提出、出来ないわよ!』
「なんでだよー、俺の素直な気持ち書いたのに。」
『何が素直な気持ちよ!また騙そうとして、大好きなんか信じないからね!』
「信じてよ。」
『信じれません!』
不意に健司に腕を引き寄せられ、私の唇と健司の唇が重なった。
「これでも信じれない?」
『ば、馬鹿健司!//』
「馬鹿…?もう一回その口、ふさがれたいの?」
『い、いえ…!健司様ー♪』
「いい子いい子♪」
頭を撫でる健司、まあ悪くない…
―悪戯好きな彼―
―そんな彼が大好きな私―