N.Kiyota
『ねぇノブー。』
「あ?」
『手繋ご?』
「・・・ハイどーぞ。」
信長はアタシの要求に右手を差し出す。
「お前、俺のこと大スキだろ?」
ブンブンと繋いだ方の手を振りながらノブが問う。
『ノブの方がアタシのことスキなんでしょ?』
「なんでだよッ!!お前だろ?」
『違う!!ノブだよッ!!最初に気持ち伝えたのノブだもん。』
「は?お前が先に呼び出したんじゃん!!」
『なっ・・・じゃーさ。アタシの嫌なとこ言ってみ?』
「は?・・・お前こそあるんかよ!?俺の嫌なとこ・・・。」
『あるに決まってんじゃん!!』
「え?あんの?」
『ある。』
「ちょ・・・言ってみ?」
『うんとね。やけに突っかかるトコとー。うるさいトコとー。・・・あとー・・・。』
「俺だってなぁ!!!!!」
「いっぱいあるんだぞ?」と言いながら割って入る。
『どこ?言ってみて?』
「あーと・・・う〜ん・・え・・・と・・・。待て!!あるッ!!あるからッ!!」
『ないの?ないんでしょ?やっぱノブの方がアタシのこと大スキだね。』
ニヤリと笑いながらノブの方を見る。
「くそッ!!なんで・・・俺ばっか・・・ムカツク。」と顔を真っ赤にして言った。
『アタシ、ノブのそういうトコ結構好きだよ。』
イヤよ、イヤよ。もスキの内。
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