Clap

竜つら拍手文*再掲
長編を予定していた『竜二さんのお気に入り』の原点になります。
ぬら孫もっともっと見たかったなぁ…


「お前、アイツのこと好きなのか?」

「!!!」



竜二さんのお気に入り



アイツとはこの雪女が仕える奴良リクオのことだ。

「図星か。分かりやすいな、お前。」

にやり、俺は笑みを深める。
雪女はというと…

「な…ななな!なんですかいきなりっ!わた…私は別に……!!!」

とまぁ、俺を指差し、抗議の声をあげているわけだが…

そんなに顔赤くして説得力ねぇな。

ふん、鼻で笑えば雪女はさらに顔を赤くして、俺を睨みつけてくる。

「確かに…!私は若のことを御慕いしているけれど、私たちは主従の関係で…これは恋ではないわよ!……ぁ…!…うぅ…。恋では…ないのよ…。」

いきおい叫ぶ雪女だが、語尾は力乏しくなった。繰り返し呟いた、「恋ではない」。二度目のは自分に言い聞かせているかのようだった。



ちょっと苛めすぎたか…。


どうもこいつを見ると、苛めたくなってしまう。

往生させたくなる…。



「おい、雪女…」

「っ……!……あ…い…」

「…?」

「愛なのよっ!!」

「?」

「恋を通り越して愛なのよ!!ばかーっっ」

涙目で俺を見上げる雪女。
ああ、なんでこうもこいつは…




「今、お前は其れを愛と言ったな。恋ではないと。」

「そ、そうよ…?」


「…じゃあ、雪女…」

くいっと雪女の顎を持ち上げる。

「なっ…」






「恋は俺とするか?」






にやり、俺は得意の不敵な笑みを浮かべる。

「〜〜〜〜!!??」

顔から火が出るとはこのことか否や、雪女の顔は薄紅色からさらに赤く染まり、熱を帯びすぎたのか、湯気が立ち上ぼっている。

「くくっ………おい、湯気出てるぞ?…ふっ」

堪え切れず、俺が笑い声を漏らせば、雪女はますます動揺しだした。

「なっ、なっ、なななな……!!」







このままじゃ溶けちまいそうだな…。


「ふっ……嘘だ。お前は騙されやすいな。」

「うそ……?……!!……なっ…なんですってぇ〜〜!!??」

「ふっ…」

「!!!…たっ、たとえ嘘でもあんたなんかお断りよ!ばかーっ!!」

舌を出し、俺を睨みつけると、たたたたたっと、足早く雪女は去っていった。

頬を赤く染めたまま。


「くくっ…雪女、なんて顔してやがる。ははっ……`ばか'、ねぇ…。ふっ…」



ほんと、
飽きねぇな。





「ばぁか。」



その呟きは、指の熱に触れてはじわりと滲んで消えていく、儚い氷雪と共に消えていった。



fin.

******************


竜つら…!
やっちゃいました(*^^*)ふふ

竜二とつららの組み合わせも好きです!

一言でもコメント頂けると嬉しいです(>_<)




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